-(2)- 宮城二の丸附近 明治元年、畏くも江戸城を皇居と定めさせられ、同六年の炎上後、十七年御起工、二十一年十月に御竣工相成つたのが、今日の宮城であります。このあたり、お濠の水と、石垣の松と、宮殿の甍とが相映じ、千萬年揺ぐことなき大内山の瑠色が漂つてゐて、我知らず頭の下る思ひがいたします。遥かに聳えてゐるのが二の丸です。 -(主婦之友附録)- 主婦之友第16巻第9號附録