写真マツヤニヲサイシュシタアトガノコルジュモク
S1H2991109688
松やにを採取した跡が残る樹木
内容
井之頭公園の樹木に残る松の幹のきずは、戦時中に松やにを採取したためにできたもの。
戦時中は松やにや松根油を採取し、燃料としての活用が試みられた。
松脂(まつやに)は、マツ科マツ属の木から分泌される天然樹脂のこと。主成分はテレビン油とロジン。
松根油(しょうこんゆ)は、マツの伐根(切り株)を乾溜することで得られる油状液体である。松根テレビン油と呼ばれることもある。太平洋戦争中の日本では航空ガソリンの原料としての利用が試みられたが、非常に労力が掛かり収率も悪いため実用化には至らなかった。戦前は専門の松根油製造業者も存在し、塗料原料や選鉱剤などに利用されていた。昭和10年頃(1935)頃の生産量は6,000キロリットルほどであった。
原文