石碑の前で記念写真

背景に写っている石碑には「一太郎やあい」と彫られている。
『一太郎やあい』は日露戦争の軍国美談として取り上げられた話の一つであり、出兵する軍人を運ぶ船が香川県多度津港を出るとき、見送りにきた兵士の母が「天子様によく御ほうこうするだよ」と叫んだ情景が、師範学校での講演で語られ、東京の図書監査官に伝わり、国民精神を涵養するものとして大正８年（１９１８）の国語教科書に使われた。これによって全国的に有名になり、雑誌・新聞記事、伝記物などが出るようになった。
川村秀提供