第五次南極観測の重任をになう村山隊長ら三十五隊員を乗せて、いま宗谷は最初の寄港地シンガポールに急いでいる。宗谷は明年一月十一日ごろ、越冬隊の空輸と交替収容をすませ、五月ごろ日本に帰るが、貴い犠牲を出した観測の最後を飾るものとして、大きな期待がっけられている。 東京港を出港する宗谷 出航前各方面から激励される隊員と宗谷乗組員たち 昭和三十五年十一月二十三日 第九八一号 日本写真新聞社