小掛選手が感激の一幕をひらいたのは、十月七日、仙台市宮城野競技場。跳んだ。実によく跳んだ。一米七十八の長身は、日本記録の十六米をはるかにこえ、ついにソ連のシチェルバコフがたてた十六米二十三の世界新記録を二十五センチもひきはなしていた。 昭和三十一年十月二十四日 第七五五号 日本写真新聞通信社