自衛隊員の公務中の負傷は、陸海空あわせて毎年三、四百名にものぼっている。生まれもつかぬ不具者となった隊員に、特殊な技能を覚えさせ、再び自衛隊で働くことのできる技術者とするのが同補導所の目的で、徴兵制度の旧軍隊とはたいへんな違いである。 左手を切断した黒木弘道一士(19)は、自活の道を洋裁にもとめている。東京世田谷同所にて 昭和三十一年十月十日 第七五二号 日本写真新聞通信社