昭和二十七年五月、北海道公演の折、不許可会場を使用して住居侵入の罪にとわれ、そのまま中共に密出出国をしていた中村翫右衛門が帰国した。当日の羽田空港ロビーは家族、演劇人、党関係者、ファンなど数百人のほか、連行調査のための警官隊などで埋まり、大変なさわぎだつた。 矢印が翫右衛門、その右黒服は川原崎長十郎。 昭和三十年十一月十六日 第七〇二号 日本写真新聞通信社