戦後十年、未だ帰えらない父や兄の身を案ずる遺家族の気持はどんあであろう。五日、新中国を訪問して帰国した共同通信の石上記者は遺家族へのお土産に、いまも撫順戦犯収容所に抑留される、同胞の元気な姿を、カメラにおさめてきた。 昭和30年9月14日発行 第693号 日本写真新聞通信社