写真ブンカニュース カガクバン ナンバー353 3 ギョグンヲサグルチョウオンパ S1H1634027571

文化ニュース 科學版 No.353(3) 魚群を探る超音波

内容

音波は水の中を毎秒1500米の速度で伝わつて行く、この性質を応用した音響測深機が種々の方面に使用されている。測深機の原理は千分の三秒程の時間に磁歪振動子が発する超音波を海底に発射し、魚群や海底に反射させて受波機にとらえ、それが増幅されて廻転している記録針深機は魚群の大きさや魚種まで探知できるし、海底の凹凸や沈沒船まで記録され、従来の漁法より数倍の漁獲が得られ、非常な好結果をもたらしている。この他測深機は海、湖、ダムなどの水底調査に利用されて従来の測量法より正確な結果が得られている。(沖電気)
記録機によつて画かれた魚群、海底の図形
(上)水路部測量艇の側面にとりつけられた測深期の送受波機。魚群を探る場合もこれと全く同じである。
(右)船艙の記録機。
(左)音響測深機の構成を示す図。
左上は図形が書き込まれつゝある記録機。
第三百五十三號 昭和二十六年十二月十日發行
日本写真新聞通信社

原文