写真ブンカニュース カガクバン ナンバー350 3 ジンコウコウウトハ
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文化ニュース 科學版 No.350(3) 人工降雨とは?
内容
最近関西電力と阪大、関東電力と東大が協力して人工降雨の実驗を行つたがいずれも気象狀況が不利で不成功に終つた。この人工降雨は秋晴の空に雨雲を起すような奇術的なものではなく、上空の過冷却水滴層やその上層の雲をドライアイスや沃化銀の煙霧によつて人工で刺激して雨を降らせるのである。又これは降雨量や降雨の時期に対する單なる実驗にすぎず電力事情の好転などはとても望めないという。(写眞は関西実驗班)EP
(右)予想を裏切つて散布後も快晴の信濃川上流地方。
(下)沃化銀の機上よりの散布。東大班では飛行機を使用せずに気球によつてドライアイスや沃化銀を散布した。
(上)機長と地図を前に散布の打合せをする淺田博士(右)阪大
(下)細かく碎いたドライアイスを漏斗を通して散布する実驗班員。
第三百五十號 昭和二十六年十一月十九日發行
日本写真新聞通信社
原文