時事通信フォトサービス第３２９号（５）ヒマラヤを下ったヒラリーとマックフアーレン　（２）世はあげてビニールラッシユ

（海外ニュース）昨年人類未踏のエヴエレスト山頂を極めたヒラリー卿を隊長とする豪州ヒマラヤ登山隊は二万三千フイートの処女峰に達し更に登高を目指していたが、ヒラリー隊長は肺炎におかされ、また隊員のマックフアーレンはクレパスに落ちて負傷したので一時休養のためカルカッタに向かう途中にある（ネパール・ダーラン発ＵＰ＝サン）
ダーランのキヤンプでお茶のもてなしをうけている（ヒラリー前列左端）とマツクフアーレン（右端）とシエルパたち。
歩けないマックフアーレンが負傷と凍傷の足を袋につつんで荷造り箱で急造した特別シートに乗りシエルパの背で運ばれて来たところ。
（産業）軽くて、丈夫で、美しい－この三拍子そろつた時代の人気者ビニールは、石灰石に醋酸や塩を化合させてつくる。頭のてつぺんから足の爪先までビニールずくめの女性の「つゆ」すがたは、科学の目でみれば石の着物をきたすがたである。最近では農村に進出、みのかさならぬビニールの田植姿が見られ、苗代やフレームの被覆、蚕室の保温、コク物の殺虫などとビニール農法はなかなかの好成績である。
上から下までビニールで身を固めればカウント雨もなんのその。
夏は楽しいビニール・プール…。
温床紙やガラスにかわつたビニール苗床。
ビニール燻蒸（くんしよう）用テントで害虫駆除も簡単。
ビニールのオーバー・シユーズ
昭和二九年七月一日発行　第三二九号
時事通信社