写真ジジツウシンフォトサービスダイ327ゴウ 3 ミッツノ ツユ ノスガタ 4 テングサトリ
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時事通信フォトサービス第327号(3)三つの『つゆ』のすがた (4)天草とり
内容
(国内ニュース)ちかごろの政治のようにうつとうしい『つゆ』がやつて来た。ことしは、放射能という、このましくないお客さんがついているので、なおうつとうしい。
これはまた、わが世とばかり元気づいてハスの葉で水玉とにらめつこするカエル。 蓮池に生れてもとの蛙かな 言水
東京駅八重洲口のどろんこ広場の水たまりには、つゆのはれまに学童たちのビニールのレンコートがかげをうつす。
夏期手当よこせの国鉄順法斗争のピケ・ラインもコウモリガサでうずまる。(国鉄本庁まえ)
(水産)夏の味覚。かんてんやゼリーの原料になるてんぐさ採りがはじまつた。五月から十月までの間に脂肪ののりきつた海女の手で百五十万貫のてんぐさが水あげされる。これから作られる寒天の年産は四十五万貫、その半分が輸出され世界需要の七割をみたしている。わが国輸出産業のホープといえよう。-外房・白浜海岸-
一もぐり三十秒、一日約十貫のてんぐさをあげる。
たき火で暖をとる海女
倉庫でてんぐさと雑草をより別ける。
昭和二九年六月一七日 第三二七号
時事通信社
原文