改造　第９巻第８号（昭和２年８月）

改造　第９巻　第八号
夏は何をなすべきか　巻頭言
人は何故に貧乏するか（高畠素之）
認識の独立と大学に於ける社会科学的部分（杉森孝次郎）
時評
川崎救済問題の重点（土方成美）
生活苦と心中（山川均）
唯物史観経済史出立点の再吟味（福田徳三）
左翼帝国主義理論の自殺（高橋亀吉）
改造社主催文芸講演会の盛況
日本周游
洞爺行（里見〓）
北陸の旅（吉田絃二郎）
山陽山陰旅記（有島生馬）
旅五日（三宅やす子）
宇都宮水戸旅行（犬養健）
南国情景（高須芳次郎）
東北・北海道・新潟（芥川竜之介）
北の国の春を趁ふて（片岡鉄兵）
講演旅行雑感（谷崎精二）
四国断片記（富田砕花）
西国紀行（川端康成）
北陸紀行（近松秋江）
アルプス連峰の輝き（吉江喬松）
再遊長崎（佐藤春夫）
無産階級文芸の分裂と両派の主張
組織にあらはれた「老芸」の本質（中野重治）
対立の根拠（佐々木孝丸）
ソヴエート戯曲と空気饅頭（ゲ・ガウズネル）
世界最近の無政府主義運動（石川三四郎）
世界最高スポーツ選手列伝
走高跳の勇者オスボーン（織田幹雄）
ルネ・ラコスト（福田雅之助）
野球界の世界的選手タイラスカツプ（三宅大輔）
七大政党立会演説傍聴記（井村秀治）
将来如何なる仕事が起り、又如何なる仕事が発展の余地あるか（呉文炳）
長篇地妖（三上於菟吉）
凡愚列伝（長谷川如是閑）
「改造」十週年記念創作懸賞募集
モダーン十景（金子光晴・吉邨二郎画）
堀切より柴又真間へ（松瀬青々）
花の音（英美子）
少年少女の読物選択について
自然科学の興味をこそ（吉江喬松）
児童の読物に就て（東京女高師附属主事　北沢種一）
少年少女の読物（与謝野晶子）
童心芸術の尊重（岸辺福雄）
心理学上より見たる少年少女の読物（松本亦太郎）
童話芸術の地位を理解する為めに（小川未明）
良い読物の鑑賞法（羽仁もと子）
児童の読物（東京高師附属主事　日田権一）
子供の読物について（楠山正雄）
人として芸術家としての有島武郎（秋田雨雀）
文芸的な余りに文芸的な（芥川竜之介）
饒舌録（谷崎潤一郎）
耶蘇（アンリイ・バルビユス・武林無想庵　訳）
創作
小説　のれん一重（藤森成吉）
長篇　夢殿（中里介山）
小説　博歯になる馬車（中河与一）
長篇　善魔（里見〓）
戯曲　償金四十万弗（真山青果）
西方の人（芥川竜之介）