新日本ニュース第257号
1.毒舌一騎打 第九臨時国会 ~審議権尊重に関する決議案を否決~
政府が電力再編成をポ政令で実施したことに対し、共産党を除く野党は12月2日の衆議院本会議に「国会における審議権尊重に関する決議案」を共同提案したが、否決された。
2.松川事件 判決(福島)
松川事件の判決公判は12月6日、福島地方裁判所で開かれ、死刑5人を含む、全員有罪の判決が下された。
時の話題
3.“寒くはありません”(東京)
12月3日早朝、文京区のある広場に子どもたちが集り、冷水浴健康法にいどんだ。子どもたちは武者ぶるいしながら、冷水を頭からかぶったり、水を張ったおけにつかったりした。
4.踊る警官(東京)
人事院の世話で12月8日から「第1回国家公務員レクリェーション会議」が食糧庁の大講堂で開かれているが、ここ渋谷警察署でもレクリエーション・タイムを設け、スクエアダンスの練習会を開き、署長さんを先頭に警察官たちは楽しいひとときに汗を流した。
暮れの表情
5.暮れの犯罪(大阪・東京)
25年の犯罪は前年より月平均1万余件減ったものの、失業者は多く、殺人・強盗などの凶悪犯罪は前年より4%増加していた。大阪難波の高島屋の強盗事件と東京豊島区のタクシー運転手殺しを記録する。
6.不景気の街
特需景気は大企業の復興には役立ったが、中小企業は不景気にあえいでいた。糸ヘン景気とは裏腹に閑散とした浅草の古着市、酒の値下げ(12月14日実施)・酒税の軽減(12月1日実施)にもかかわらずPRに懸命な飲食店。大売り出しに「百円のつかみどり」で客寄せをはかる商店街を描く。
7.煙突娘のデモ
群馬県桐生市の桐生ゴム工場の煙突に12月2日、遅配賃金を要求して桐生ゴム労組の大沢礼子婦人部長(19)と佐野あきさん(26)の2人が登り、デモンストレーションを始めた。滞空83時間の記録は新聞をにぎわした。
8.総評の年末闘争
レッドパージの一段落とともに、総評主導の年末闘争が盛りあがってきた。闘争の主軸は官公労で、合法的実力行使と臨時国会闘争を結合してなお12月2日第2次裁定予算49億円がドッジ氏の承認を受け、闘争は配分闘争に移る。
New Nippon news No.257