新日本ニュース第246号
1.動乱の朝鮮 第十三報 米通信隊撮影
~仁川上陸作戦~
マッカーサーが主張し続けてきた京城の外港・仁川上陸作戦が9月15日早朝から敢行された。第5海兵師団がまず上陸し、続く第1海兵師団とともに翌日までに京城空港、金浦飛行場を奪取した。一方、東京では、在日韓国義勇兵の第一陣50人が9月15日、韓国に向けて出発した。義勇兵の大部分は学生で、訓練を受けた後韓国軍に編入された。
2.日発問題で政界緊張(東京)
電力事業分割反対のため自由党内に政治資金が広くばらまかれ、衆議院考査委員会が究明に乗り出すことに決まって、自由党内の大野・広川両派の対立が激化し、吉田首相も急ぎ帰京するなど政界は緊張を続けている。
時の話題
3.第五回国体夏季大会はじまる(愛知)
第5回国体の水上競技が9月21日から名古屋市の振甫プールで開かれ、入場式の後、高等学校府県対抗競技が始まった。
4.名勝 錦帯橋 流出(山口)
山口県岩国市の錦帯橋は277年の歴史を誇る5連のそり橋だが、9月14日、九州を吹き波けたキジア台風のため中央の3橋が押し流された。
5.ジョルスン氏 傷兵慰問(東京)
ジャズシンガーの草分けアル・ジョルスン氏(64)は傷病兵慰問のために来日し、9月15日、第361陸軍病院で得意のスワニーをうたった。なお、アル・ジョルスンはこのあと朝鮮前線で16日間42回の慰問をした後、10月23日サンフランシスコで急死した。
6.日米対抗野球~松竹・ケープアーツを破る~(東京)
ノン・プロ世界選手権を獲得したケープハーツは9月17日、後楽園球場で松竹ロビンスと対戦し、4-2で敗れた。
7.世評を浴びる競輪(千葉・東京)
相次ぐ八百長騒ぎで廃止論の高まる中、横尾通産省は9月16日、吉田首相と会談し、全国50か所の競輪場の改修と2か月の休場という条件で、競輪の存続を決めた。フィルムは9月15日から行われた千葉競輪の熱狂と家庭裁判所に訴える妻などを描く。
New Nippon news No.246