新日本ニュース第225号
1.おしよせた にしんの大群 浜益(北海道)
北海道浜益郡浜益村に春の潮に乗って、にしんの大群が現れ、村民は子どもまで総動員で、激しい水揚げを続けている。しかし、魚の統制手パイで値段が下がる一方で、漁場の表情は深刻である。
2.暴露される公団の正体(東京)
中央経済調査庁が15公団の24年度下半期を監査した結果、価格調整・飼料・肥料など8公団で、51億円を超える国費の乱費が明らかとなり、公団不正事件が25年最大の事件となった。鉱工品公団公金横領事件では、4月21日前資金課長が逮捕され、藤沢総裁が国会に喚問された。
3.踊るニセ千円札(大阪)
大阪市内で4月11日、ニセ千円札が発見されて以来、26日までに京阪神を中心に52枚がみつかった。タバコ屋は神経質になり、銀行や駅の窓口も2倍の手数がかかると音を上げていた。
時の話題
4.続々とアメリカへ(羽田)
参議院選挙を前に池田蔵相は、吉田首相の特使白洲次郎氏とともに、4月25日、アメリカへ出発した。超均衡予算と輸出不振の現状をアメリカ当局に説明し、金融の緩和を求めるためといわれた。
5.“僕は二つです”~二歳の怪童~(秋田)
秋田県南秋田郡潟西村(昭和45年11月若美町)の小玉日出孝ちゃんは、生後2歳8か月だが、体重が38.25キログラムで、食事は翁どんぶりに魚か肉がつかないと食べないという怪童である。
6.またも八百長騒ぎ(東京)
4月27日、東京後楽園競輪場の第6レースに不正があったと観衆が怒り出し、武装警官200人が2時間にわたり出勤する騒ぎとなった。無名選手の独走を有力選手が追走しなかったためで、2位以下10選手の出場停止処分で騒ぎは一応おさまった。
7.“戦争はもういやだ”
25年シベリア引き揚げ第3船明優丸の復員者たちが、4月24日朝、品川駅に到着。2度と々悲劇をくりかえさないよう誓った。この日、中央大学では戦没学生の慰霊祭が行われた。なお、4月23日のタス通信は明優丸に続く信濃丸で引き揚げ完了を発表。消息不明の30万人の行方を明らかにするよう要請する運動が起こっていた。
New Nippon news No.225