映像ナツカシノヒビ~ショウワショキノニッポンタンボウ~ V1R0222201788

なつかしの日々~昭和初期の日本探訪~

撮影年月
1931年(昭和6年)頃
コレクション(提供者)
映像タイムトラベル
撮影
発行
製作
ドキュメンタリー工房
配給
時間
46分10秒
米国国立公文書館オリジナル番号
館内限定公開 色彩有 音声有 貸出不可
内容

〔未来に生かす記憶〕
 60年前から70年前の日本で、いたるところにみられた心洗われる風景を探索する。東京から名古屋、大阪、兵庫まで、懐かしい日本の風景と日本人の暮らしを目のあたりにする楽しい旅だ。大阪・堂島のお大尽が記録した16ミリフィルムと、米国国立公文書館に所蔵されていた映像、昔の鉱山の仕事をPRした映画などが当時を物語る。
 日本の旅はまず東京から。関東大震災からいち早く復興した東京の人びとの暮らしを見ながらの観光を始めよう。東京港の荷役、三浦三崎の漁村の生活、のんびりした農村の風景・・・。いずれも風景が主役として楽しめる。待ちの工場で働く女子工員、当時の最先端、自動車組立工場で働く工員・・・。みな生き生きとした表情だ。
 三重県度会のセメント工場のPR映画は当時の最新の設備を紹介しているが、今見ると危険がいっぱい。時代の変化を実感するが、神前湾の景色は夢のようだ。
 最後は昭和6年の兵庫県網干。堂島のお大尽福井寅吉氏の別荘暮らしが16ミリフィルムに残されていた。孫娘さんと親族、網干史談会のメンバーが古い映像をみながら、かつての網干を語る。網干川と揖保川の合流点にあった豪華な別荘とそこで繰り広げられる遊山の日々。室津の加茂大明神参り、沖合の「投げ石」岩場で大宴会を開くなど、平和な時代のお金持ちの贅沢さが見える。しかし、この福寅氏は、恵まれない小学生たちに修学旅行をプレゼントするなどの篤志家でもあった。
 改めて古い映像が歴史の証人であることを感じさせられるタイムトラベルだ。

1.町から村から工場から
・浅草 
・東京港 隅田川 
・三浦三崎 漁村 いわしの丸干し 
・農村 田植え 収穫 脱穀 
・紡績工場 食事風景
・自動車工場 フォード ヨコハマタイヤ 
・帝国ホテル 丸ノ内 日劇 服部時計店(和光) 銀座通り ネオンサイン 
・コーヒーショップ 
・東京駅ホーム 特急「富士」 
・山下公園(横浜港) 名古屋城 名古屋製陶 
・大阪堂島
・奈良公園 若草山 東大寺 飛火野 春日大社 茶屋 藤の花 大神神社 

2.三重原石山
(現:度会郡南島町)
・大阪セメント 採掘場 穴くり ダイナマイト装填 導火線セット 導火線点火 発破 石灰石の運搬 破砕機に投入 
・破砕工場 クラッシャー 平ベルト駆動機 ベルトコンベアで運搬 山頂貯石タンク 貯石タンクから索道バケットに投入 山頂から中央貯鉱場まで送鉱 中央ホッパーに投入 中央タンクへベルトコンベアで運搬 中央タンクから海岸へ機関車輸送 貨車の底を開いて海岸貨車卸ホッパーへ投入 貨車卸ベルトコンベア積込・運搬 鉱業所 積込設備全景 神崎湾 鉱石運搬船入港接岸 船積開始 船積設備(通称ゾウの鼻) 海岸タンクの中のベルトコンベア 

3.福寅大尽と網干
(昭和6年頃)
・福井寅吉 福井清一
・網干川 荒枝の梅林 網干銀行 木造船 網干の塩田(入り浜式) 水尾の取水式 播磨灘 
・遊覧船 家島群島 室津港 明神詣り 賀茂神社 魚の買い付け 投石の岩場 宴会 網干川河口 別荘 

資料協力:米国国立公文書館 森山紹弘 山根林 国見山石灰鉱業(株) 増田喜善 姫路市役所広報広聴課

原文