りんごと石ころの歌~1960年頃の山形~

〔未来に生かす記憶〕
昭和30年代に山形県で作られた3本の県政映画は、時代の転換期にある東北の姿を紹介している。
「べにだまは微笑む」東北の果物の王様、リンゴを全国に広めるための農家の努力を映し出している。食料増産の時代も終わり、開墾して作られた新しい農地にリンゴの苗木を植えていく。手間のかかるリンゴ作りに、村を挙げて共同で農薬散布。リンゴの講習会にも農家の人達は熱心に聞き入っている。豊田のリンゴは、昭和30年代には10年後に10倍の生産を目指している。他の東北のリンゴに負けないためにも、リンゴの質の向上だけでなく、新しい農家経営にも取り組んでいる。
「としよりの季節」は寿命ののびたお年寄りの、よりよい生活を紹介している。老人クラブでの健康講習で、塩を多く使う東北地方の食事の改善を進めている。老人福祉大学はお年寄りの孤独感を和らげるため、教養と趣味を身につけるための講座を開いている。正しいテレビの見方から農村における老人の役割、ダンスやレクレーションと様々だ。出稼ぎで若者が少なくなった村で、新聞配達をする老人の姿は、東北一番の問題を表している。
「石ころの歌」では働きながら土木の基礎学科を学ぶ、産業開発青年隊が出てくる。共同生活の中で、若者たちは需要が豊富な建築工事や、土木事業の技能を身につけようと汗を流す。村の期待を背負った、若者たちの表情は明るい。より良い日本の繁栄のために、国土建設事業は一番必要とされた時代だった。
1.「べにだまは微笑む」
協力:中山町 山形県青果連 山形県果樹協会 中山町豊田農協 豊田果樹研究会
製作:山形県
・鉄道 リンゴ(紅玉)の出荷 東京都中央卸売市場神田分場
・山形への旅 上野駅
・リンゴ畑
・開拓
・山に苗を植える
・出荷するリンゴを詰める農家
・花摘み
・消毒
・リンゴ病害虫講習会
・研究 指導
・リンゴの収穫
・出荷機 リンゴの箱詰め
・リンゴを満載したトラック
・市場のセリ
・汽車の車内
2.「としよりの季節」
制作:山形県
協力:川西町 高畠町
・雪国
・書をたしなむ老人
・唄いの稽古
・太鼓や鼓の手入れ
・老人クラブ 健康診断 栄養指導 座談会 踊りの稽古
・老人福祉大学 老人体操 卒業式
・新聞配達
・寺の清掃
3.「石ころの歌」・「実った職業訓練」
「石ころの歌」産業開発青年隊(1961制作)
製作:山形県
・共同生活 技術の習得
・白川ダム
・野川 乱川
・山形県産業開発青年隊 養成講座
食事 特殊作業自動車の運転 技術習得 学科の授業 モノクロテレビ 囲碁 娯楽の時間 ギターの演奏 自治会
現場測量 建設工事現場での実習
「実った職業訓練」
製作:山形県
・山形職業訓練所
実習の様子 自動車整備
・女性の実習生 洋裁 ミシン 裁断 アイロンがけ
・電子工学を学ぶ実習生
・レクリエーション 卓球
・溶接 機械
協力:山形県
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