映像カンサイミナトコンジャク 資料番号:V1R0222201773

関西ミナト今昔

撮影年月
1907年(明治40年)1月1日
コレクション(提供者)
映像タイムトラベル
撮影
発行
製作
ドキュメンタリー工房
配給
時間
米国国立公文書館オリジナル番号
館内限定公開 色彩有 音声有 貸出不可
内容

〔未来に生かす記憶〕
 1901年、アメリカのバイオグラフ社が撮影した神戸港から、2001年3月31日にオープンしたユニバーサル・スタジオ・ジャパンまで100年に及ぶ大阪、神戸を中心とする関西の港の変遷にタイムトラベルする。港は時代を映す鏡である。この100年間に大変貌を遂げている。水路が物資輸送の中心であった頃の大阪の堀や道頓堀川の姿も見ることが出来る。
 「商都の根本は港である」と言われ、神戸の海外貿易とともに大阪港は日本経済を支えてきた。明治30年から昭和4年に及んだ築港の完成で臨海工業地帯を造成。「東洋のマンチェスター」と呼ばれたほど紡績などの工場から出る煤煙は「煙の大阪」と繁栄の象徴としてもてはやされた。この昭和10年頃の大阪市の紹介映像もある。同じ頃の「エキゾチック神戸」の港風景には外国人の水兵が写っている。また戦時色の強まった頃の港では海軍の観艦式が行われている。
 昭和33年の大阪南港の造成はごみの島がボートタウンに変身する。神戸にもポートアイランドや六港アイランドの人工島が誕生。南港には港大橋がかかり、コンテナー埠頭やフェリーの発着場だけでなく住宅や遊戯施設も備わった街となる。さらに平成6年には世界で初の海に浮かぶ空港、関西国際空港が誕生する。こうした発展は一直線にできたものではなく、室戸台風やジェーン台風、阪神淡路大震災などの自然災害や戦争時の空襲によって港は壊滅状態になる。機能が停止した中からの人々の創意努力で復旧している。大阪では高潮との闘いもある。港は災害との闘いの歴史でもある。港で忘れてはならないのは人々の別れと再会である。かつてはボーと鳴る汽笛、切れていくテープに人々は万感の思いを抱いた。それは1908年のブラジル移民であったり、戦後のシベリアなどから復員する兵士を出迎える舞鶴港の映像である。一方占領軍は機雷の埋まった大阪や神戸の港を避けて、和歌山の二里ケ浜から銃を構えて上陸している。現在の港はこうした厳しい状況にはないが、自然も人の心も遠い彼方に去り以前のような港の情景は見いだすべくもない。

1.関西ミナト今昔Ⅰ
・道頓堀川(明治40年頃) 戎橋 淀川の外輪船(昭和初期撮影)
・昭和10年頃 大阪港 中央卸売市場 繊維工場 木津川筋 木造船 貿易 自動車
・開港70周年祭り 港内遊覧船 着物 カンカン帽 石炭 軍艦 航空母艦
・台湾・朝鮮への定期航路 済州島行 発着を待つ人々
・室戸台風 大阪を直撃 昭和9年9月21日 中之島公園 大阪港の被害状況 大正区 船舶の残骸
・神戸(明治34年) 外国船 艀 「移民でブラジルへ 明治41年」 笠戸丸 契約移民
・朝日新聞映画ニュース「海軍大観艦式」昭和5年10月 

2.関西ミナト今昔Ⅱ
・「エキゾチックコウベ」岡彦太郎作品
・昭和10年の神戸 大和丸 昭和30年代の造船風景 波止場風景
・昭和21年5月の神戸港 戦災 沈没船 接収された突堤 メリケン波止場 川崎造船所 三菱造船所
・昭和21年の大阪 焼跡 道頓堀川 長堀川 立売堀川 京町堀川 中之島 大阪港 安治川の中央卸売市場 物資輸送
・和歌山(昭和20年9月) 二里ガ浜に上陸する米軍 鉄道で移動する占領軍
・舞鶴(昭和21年5月) 舞鶴湾 金ケ岬 沈没船 座礁 浮島丸
・舞鶴港に入る英彦丸 昭和24年7月 引揚船 復員兵 東舞鶴郵便局出張取扱所 平引揚桟橋・舞鶴引揚記念館(2001年3月撮影)

3.関西ミナト今昔Ⅲ
・「ジェーン台風大阪を襲う」昭和25年9月3日 大阪市の被害状況 高潮による台風被害の大阪港
・大阪・南港埋め立て始まる(昭和33年) 港大橋建設工事 橋脚部基礎工事 コンテナ―埠頭 港大橋取付工事(昭和49年7月完成) 欧州航路開設
・神戸港発 大阪商船三井船舶「欧州航路」 コンテナ―輸送 荷積み
・浜寺海水浴場(昭和3年) 海の女王コンテスト 水着 海水着 浜寺公園
・関西国際空港完成(平成6年) 工事風景 開港時の様子
・阪神淡路大震災(平成7年1月17日) 神戸港 摩耶埠頭 ポートアイランド 六甲アイランド

協力:大阪市 大阪市港湾局 舞鶴市 商船三井 米国国立公文書館 米国議会図書館 ニュースタイムジャパン 古林義雄 岡本哲 田淵ミヨ
著作:ドキュメンタリー新社

原文

デジタルアーカイブ
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