【閲覧注意映像含む】戦争を生きた女たち 昭和10年~20年

〔未来に生かす記憶〕
女性と戦争をテーマに女性たちがどのようにして戦争に動員させられていったかを検証する。
1929年の世界恐慌を契機に不況は続き、2・26事件、日中戦争と日本はファシズムへの道を進んでいく。昭和7年に出来た満洲国をきっかけに満蒙開拓団が新天地を求めて入植する。女性たちは夫について渡り10町歩の地主の「奥さん」になる。しかしその影には、農地を取られた現地の中国人がいた。
戦争が拡大し、「銃後の守り」の主役は女性になる。繊維工場でも外貨を稼ぐ真珠の工房でも女性たちが中心。独身女性は「女子挺身隊」に入り、勤労動員に駆り出された。女性の中でもその力を発揮したのは、割烹着がトレードマークの「女子国防婦人会」だった。軍部は、兵士を産み育て、戦場に日の丸の旗を振って送り出す母親の力を巧妙に政策の中に取り込んだ。一方、米国でも銃後の守りは女性たちだった。彼女たちはB29をボーイング社で生産した。戦争は女性の協力なしでは進められないのだ。
戦場から次々と遺骨が戻ってきたが、涙で兵士の死を清めるのも女性の役目だった。昭和20年、広島と長崎に原爆が投下され、日本は敗北した。沖縄で米国の捕虜になった知花オトキさんはその時の様子を、被爆した広島の沼田さんは、原爆投下の瞬間を話す。
一面の焼け野原。女性たちは空腹との新しい戦争をすることになる。その頃、ドイツでも焼け跡から女性たちが再出発していた。どの国の女性たちも、戦争はこりごりだと身に染みていた。
1.戦時下の女性たちⅠ ※16分30秒~死体映像あり
・1929年 世界恐慌
・1931年 東北地方の冷害 身売り
・1936年 2.26事件
・中国大陸への侵略
満洲国皇帝 溥儀
満蒙開拓団募集のために制作された映画
トマト畑・小学児童・炊事・羊毛・糸紡ぎ・屋外で料理をする女性
・三越・着物見立て会
・母子(芦屋)・海水浴
・米国が「我が敵日本人」兵士達の教育用フィルム
・1936年 ダットサンとキャンペーンガール
女性モデル 撮影会
・英虞湾 海女さん 真珠の養殖
・紡績工場で働く女性たち 繊維産業
・1930年制作 アメリカ 働く女性たち
食堂で食事をする女性たち
昼休み
人獣差別による労働・綿花の畑
・1937年 日中戦争
女子青年銃後軍・女子義勇隊
大日本国防婦人会
出征兵士の見送り
軍事教練 銃を手にした女学生たち
2.戦時下の女性たちⅡ ※31分~多数の死体を含む映像あり
・1937年
戦時救護班 従軍看護婦たち
戦地へ向かう看護婦たち
・1939年
防火演習・バケツリレー
・ドイツ アドルフ・ヒトラー
熱狂的な女性
・1939年9月 ポーランドに侵攻するドイツ軍
・出征する兵士へ「千人針」を贈る女性
町内の人達が見送る様子
・貯蓄の奨励 貯蓄報告
報国一銭貯金 竹筒貯金 桃太郎貯金
・1941年12月 太平洋戦争
戦場から遺骨を迎える
白木の箱を受け取る女性たち
墓前にタバコを供える
・金属供出
・大日本国防婦人会
・女子挺身隊
・1942年 アメリカ
ボーイング社でB29をつくる女性たち
・日系人収容所 強制収容所
レース編みや手芸をする女性たち
・1945年 アウシュビッツ
救出されるユダヤ人
・1945年 米軍沖縄に上陸
収容所に向かう人びと
石川捕虜収容所での生活
・広島に原爆投下
3.戦時下の女性たちⅢ ※35分~被爆者の治療
・エノラゲイ 広島に原爆投下
・占領下時代
ギブミーチョコレート
・銀座4丁目 新聞売り
・焼け跡での生活
・雑炊食堂の長い行列
・梅田 阪急百貨店
・闇市
・引揚者・復員
・5大改革指令(マッカーサー)
・敗戦のドイツ
・住宅の再建 焼け跡での生活
資料提供:米国国立公文書館・主婦の友社・日産自動車・大阪市・田渕みよ・近藤博茂
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