映像ジンジョウショウガッコウノコドモタチーメイジ31ネン~ショウワ11ネンー V1R0222201769

尋常小学校の子供たちー明治31年~昭和11年ー

撮影年月
1898年(明治31年)~1936年(昭和11年)
コレクション(提供者)
映像タイムトラベル
撮影
発行
製作
ドキュメンタリー工房
配給
時間
46分10秒
米国国立公文書館オリジナル番号
館内限定公開 色彩有 音声有 貸出不可
内容

〔未来に生かす記憶〕
 尋常小学校の始まりは明治19年(1886年)。日本の近代学校制度発足から15年ばかりの頃だ。それ以来第二次世界大戦が始まるまでのおおそ半世紀にわたって、尋常小学校が日本の初等教育の現場だった。教室は社会の縮図といわれるように、尋常小学校はそれぞれの時代を色濃く投影してきた。今回のタイムトラベルは、尋常小学校の成り立ちを紹介するとともに、昭和初期に撮影された映像を中心に、当時の初等教育がどのようなものだったかを見ていく。
 姫路市立網干小学校に残されていた16ミリフィルムには昭和9年の学校の様子が記録されていた。朝礼や授業風景のほか、木製の銃を担いで軍事教練をしたり、御真影を安置する「奉安殿」に最敬礼をする生徒など、生々しい軍事教育の事態が収められている。当時生徒だった人にお話を聞く。皇国崇拝の「国史」や「修身」の教科書も紹介する。
 高知県大篠尋常小学校のフィルムは昭和10年のもの。恐慌後の苦しい農村にあっても、活き活きした子どもたちの表情が印象的だ。農作業や運動会、料理や相撲の授業などがおもしろい。
 第二次世界大戦を起こしたのは明治生まれの指導者だが、実際に戦場で多くの命を散らしたのは大正と昭和初期に生まれた人々でり、映像の中の子どもたちだった。初等教育によって子どもたちの中に培われたものを考えると、教育の大切さを改めて考えさせられる。

1.初等教育の変遷Ⅰ
・明治中期 旧東京駅
・横浜港 石炭の船積み 労働中の子ども 
・初代文部大臣 森有礼
・明治19年(1886)小学校令の公布
・明治23年(1890)教育勅語の公布
・明治中期 奈良公園 小学生の遠足
・大正3年(1914)第一次世界大戦勃発
・大正12年(1923)関東大震災
・昭和初期 尋常小学校の授業風景 宮城遙拝 奉安殿 尋常小学修身書 養蚕 二宮金次郎 労働 青空教室 身体検査 太陽灯の照射 手洗い場 昼食 合同体操 乾布摩擦 運動会 徒競走 綱引き 登校

2.初等教育の変遷Ⅱ
・昭和9年(1934)頃 兵庫県姫路市網干区
 高瀬舟 
 網干尋常小学校(現姫路市立網干小学校) 教室での授業風景
 平野成介29代校長
・「吾等の網干校」(昭和9年5月)
 奉安殿へ敬礼 国旗掲揚 国歌斉唱 少年赤十字団のラッパ隊 校長訓話 朝会体操 行進して教室へ入る児童たち 卒業生 体育日 少年赤十字団 閲童式 ダンス 教練 奉安殿 尋常小学国史 
・「昭和9年度 全日本健康優良児童表彰会」
(文部省後援 大阪東京朝日新聞社主催)
 健康優良児 国際会議出席委員歓迎会に出席のため東京へ出発 見送る児童たち 授業の様子 書方 ボール投げ 幅跳び 百メートル走 通知表 下校 家庭での学習風景 杖道 隊列で下校 清掃 表彰式

3.初等教育の変遷Ⅲ
・昭和6年(1931)満洲事変
・昭和初期の満洲 
・大篠尋常高等小学校(高知県大篠村(現南国市)
 「学校の一日」 
 敬礼をする児童たち 始業の鐘 タワシ摩擦 朝会 宮城遙拝 体操 清掃 廊下のぞうきんがけ 運動 鉄棒 裁縫 昼食 お弁当 隊列行進 跳び箱 鉄棒 料理 洗濯 着物の洗い張り 相撲 農業実習 収穫した野菜の販売 運動会 卒業式

資料協力:米国国立公文書館 姫路市立網干小学校 高知県立図書館視聴覚ライブラリー

原文