船場の若旦さんが残した昭和10年代の大阪

〔見ればむかし〕
大阪・船場で機械工具の店を持っていた林建三さんが8ミリカメラで撮った昭和10年代の大阪へのタイムトラベルだ。ニュース映画のようなテーマの取り上げ方で、解説も付いており、素人の作品とは思えないほどの出来栄えとなっている。映像の中に出てくる小学生が息子の林永造さんで、今回は船場の生活などについてスタジオで玉井アナと対談する。
その内容は…まず「林家吉例の餅つき」は昭和12年(1937)12月28日。29日は「苦がつく」というので餅つきは毎年28日に決まっている。早朝から賃つき屋さんはじめ、分家、番頭、丁稚などと呼んだ使用人やお手伝いさんら総勢40~50人が参加して行ったという。初荷用の餅花も作る、船場の年末のしきたりがおもしろい。
「四天王寺の再建」は昭和11年10月13日に行われた地鎮祭大法要に始まり、翌年4月12日の木曳式、4月22日のちょうな式と一連の行事を見る。室戸台風で倒壊した塔を再建したのだが、この塔、昭和20年3月14日の大空襲で焼失してしまう。
「神風号世界新記録達成し大阪へ」は昭和12年4月9日のもの。朝日新聞の航空機が東京-ロンドン間を94時間17分56秒で飛ぶ記録を達成。飯沼飛行士と塚越飛行士が大阪に到着したときのものだ。このほか、祖父の林音吉さんが水上飛行機で木津川から別府まで飛び立つものや、羽田から名古屋への空の旅も。昭和18年頃になると防空演習や学童疎開が映像となってくる。
1.船場の若旦さんが残した昭和10年代の大阪Ⅰ
・吉例お餅搗 昭和11年12月28日
賃つき屋による餅つき 父・林建三さんの餅つき 餅花 丸餅
・四天王寺五重塔 地鎮祭大法会 昭和11年12月13日
四天王寺大僧正木下寂善師 三檀秘法 三郷講 百萬合力記念碑建立 紫燈大護摩供
・四天王寺五重塔心柱 木曳式 昭和12年4月12日
牛を先頭に紺に染め上げた半纏姿で行列 材木を運ぶ様子 山伏 木曳音頭 女棟梁金綱芳江氏(金剛組)
・五重塔釿始式 昭和12年4月22日
12日に運び込まれた材木に斧を入れる神事
※四天王寺五重塔は昭和9年の室戸台風で倒壊した。その再建に取りかかった様子を記録している。
2.船場の若旦さんが残した昭和10年代の大阪Ⅱ
・世界新記録の神風号大阪へ 昭和12年5月21日
朝日新聞社主催亜欧連絡大飛行 往路所要時間 東京→ロンドン 94時間17分56秒 出迎えに待機せる朝風等
神風号 飯沼飛行士 塚越機関士
・『林音吉氏別府へ飛行せらる』昭和13年1月3日
日本航空輸送研究所 木津川尻飛行場 水上飛行機
・空から見た東海道
東京羽田飛行場(羽田空港) 待機せる日本空輸ユニバーサルフォッカー 日本民間航空機 飛行機にエンジンをかける様子 機内から箱根山・富士山・日本アルプス・大井川・天竜川・浜名湖・名古屋上空 J-BCGO 東京-名古屋1時間50分 名古屋より燕号にて陸路大阪へ帰る
3.船場の若旦さんが残した昭和10年代の大阪Ⅲ
・防空演習 昭和18年
空襲警報の幟 防毒面 国民服 毒ガスに対する演習 石灰 防火用水(木製) 消火訓練 防空頭巾 バケツリレー 隣組 子ども 服装
・学童疎開 昭和19年
出発前の壮行会 少年団の旗 ラッパを吹いて出発する児童たち 万歳で見送る人たち
お話:林永造さん
協力:林永造 著作:ドキュメンタリー新社
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