あの頃の結婚式とテーブルマナー

〔見ればむかし〕
　一般的に結婚式と子供の誕生をアルバムに残す家族は多い。こうしたプライベートフィルムの結婚編。昭和8～12年（1933～1937）の3組の結婚式にタイムトラベルする。まずは昭和10年に神戸から広島の奥村に嫁いだΟさん。映像は、Οさんと親族が神戸を出発することから始まり、広島の市を通って奥村着。先祖の墓参りから結婚式の記念撮影で終わっている。この中には鉄大をかついで農作業に行く中学生やお祝いの品を届ける近所の人々が写っていて、当時ののどかな農村風景を見ることができる。次の2組は京都、平安神宮での拳式、都ホテルで披露宴という、京都人の典型的コースをたど っている。その内の一組は嫁入り道具の全て、着物はもとより履物、茶器などを映像に収めている。しきたりを重んじる京都人らしさが伺われる。また参加者に軍人の姿があり、戦争への道を歩んでいた。日本の状況がわかる。
　披露宴にはつきもののテープルマナーを紹介する。この作品は戦後の30年代に制作されたものと思われるが、今は阪神、淡路大震災で取り壊された神戸のオリエンタルホテルで行われている。丁寧な説明がついていて現在でも、役立つ内容となっている。最後に新婚4ヵ月目の家族が両親を伴っての箱根避暑家族旅行のプライベートフィルムで終わる。

1.結婚式
・広島県市（昭和10年）
　広島県宇津戸
　広島県奥村
・京都　平安神宮（昭和12～14年）
　花嫁衣装　嫁入り道具　
　結婚式当日　
　披露宴　乾杯　お色直し　挨拶　乾杯　来賓退出　新婚旅行へ

2.テーブルマナー
・神戸　オリエンタルホテル
　テーブルマナー
　ラウンジ　部屋　スイートルーム　食堂　ベーカリー　調理場　レストラン　バー　アーケード　喫茶店　日本料理屋　スカイレストラン　

3.箱根芦ノ湖避暑旅行
・昭和11年8月
　箱根権現神社　箱根ホテル　十国峠　芦ノ湖　汽船乗り場　旅館松坂屋　

資料協力：田淵宇一郎　磯本静夫