映像アシヤノブルジョア ~カゾクノアルバム~ V1R0222201692

芦屋のブルジョア ~家族のアルバム~

撮影年月
1930年(昭和5年)~1939年(昭和14年)
コレクション(提供者)
映像タイムトラベル
撮影
発行
製作
ドキュメンタリー工房
配給
時間
46分15秒
米国国立公文書館オリジナル番号
館内限定公開 色彩有 音声有 貸出不可
内容

〔見ればむかし〕
 ブルジョワとかプロレタリアとかいう言葉を聞かなくなって久しいが、昭和の始めごろには、ブルジョワは、お金持ちの代名詞、憧れの階級だった。
 今回のタイムトラベルは1930年代に芦屋の山手の住宅街に住んでいたある家族の記録を手掛かりとする。主に子供の成長を2年間にわたって撮影したものだ。映像は三男の誕生から始まっている。明石鯛で祝膳を囲む。産湯をつかう。床上げした母親が庭を散歩する…というような何げない、どこにでもある日常生活だが、字駄句での出産、木製のたらい、和服の普段着の母親、おしめの満艦飾といった光景が昭和初期の時代を語る。
 小学生の長男、次男の生活もおもしろい。「ヒノマル」とか「四方拝初日」の書き初めなどに軍国主義教育を押し進めていた日本の状況が見える。子育てに裁縫、家庭菜園の世話をする母親の姿に当時の主婦のあり方、良妻賢母の典型が見て取れる。
 三男はやがてヨチヨチ歩きをするようになる。こんな穏やかな家庭の60年の歴史を知りたい、と子供の胸の名札にある「山崎」家を探したが、芦屋に現存する山崎家に該当する家はなかった。戦災と大震災の影響が戦前からのブルジョワにも及んでいるかもしれない。

1.昭和初期の芦屋に暮らす家族Ⅰ
・新生児 お祝い膳を食べる出産後の女性 新生児を抱っこする女性 産湯につかる新生児 産着を着た新生児 散歩をする母子 綿入れの着物を着た新生児 お宮参り 記念撮影 家庭菜園 野菜の収穫 タバコを吸う男性 お酒を取り出す男性 設計図を書く男性 食事の用意をする割烹着を着た女性 マント姿の学生 飛行機 波打ち際 

2.昭和初期の芦屋に暮らす家族Ⅱ
・家族揃って記念撮影(大阪府河内) 男児 小学校に入学 自転車に乗る練習 大人の下駄を履く男児 机で本を読む 体重を量る男児たち 入浴 バナナを食べる男児 菓子を食べる女性 飛行機を作る 本を読む ひな祭り ひな人形 木製の線路をつなぐ男児 犬と自転車に乗る男児 浴衣姿の家族 木刀を振る 書き初めで「ヒノマル」と書く男児 芦屋ロックガーデン 奈良観光 春日大社 若草山 遠望に東大寺 婚礼の様子 自動車で到着する花嫁 造り酒屋 縁側で遊ぶ子どもたち 

3.昭和初期の芦屋に暮らす家族Ⅲ
・六甲山へのピクニック 乳母車 おんぶされた幼児 抱っこをせがむ 蓄音機で遊ぶ幼児 階段を降りる 玩具で遊ぶ 布団に入る パンを運び食べる幼児 玩具の乗り物を並べる 火鉢の灰をいじる 扉を開けて食べ物をみつけ食べる幼児 庭で遊ぶ レコードで遊ぶ おやつを食べる フィルムで遊ぶ 笑顔の幼児 ボール遊び 積雪 

資料協力:田渕宇一郎

原文