樺太・オホーツク ~1934~PART1

〔見ればむかし〕
1934年の樺太、雪と氷の北緯50度に日本の国境を示す第日本帝国の石標がある。当時南樺太は日本の領土だった。この作品「北進日本」は日露戦争によって日本が獲得した北緯50度以南の樺太とオホーツク、ベーリング海の漁業権をアメリカ、ソビエトの二大強国から守り、維持する必要から日本海軍の後援で制作されたものである。しかし、映像のほとんどは、60年前の美しい四季折々の北国の自然とそこに営む人々や北洋漁業に生きる漁師たちの姿である。また一面氷に閉ざされ、氷原となったホロナイ川で氷を割って糸を垂れたり、トナカイや樺太犬、馬を交通や運搬の手段として駆使する土着の人達の生活もある。一方流水流れる春になると世界3大漁場の一つオホーツク・ベーリング海は北洋漁業をめざして東北、北陸はもとより山陰、山陽から出稼ぎの漁師が殺到する。こもをかぶせた手荷物で、こうりを背負って母船に乗り込む姿は命懸けである。また荒海での鮭、ます、蟹、たらなど大量の魚を処理する映像もすざましい。こうした北海の産業開発を警備するのは日本海軍の駆逐艦である。後編はこうした産業と働く人々を紹介する。
1.樺太・オホーツク~1934~PART1 Ⅰ
「北進日本 前編」海軍省所蔵 全国配給:三映社 提供:大阪毎日新聞社・東京日日新聞社 後援:海軍省 津軽要塞司令部許可済
・流氷の中を進む船 雪山を走るSL 雪原をそりを引き走る馬
・北緯50度には日ソ両国の境を示す石標
・オホーツク海に注ぐ樺太第一の大河ホロナイ川 氷原の中魚を釣る人たち
・冬を喜ぶキツネ そりを引く樺太犬 交通に運搬にと活躍するトナカイ
・斧とのこぎりで山林伐採をする人びと 切った木を運ぶ様子
・大波と流氷の中を進む船
・春の訪れを待つ樺太 雪解け水の流れを利用して木材・丸太を運搬する人びと
2.樺太・オホーツク~1934~PART1 Ⅱ
・川の流れを利用した鉄砲堰で伐採した木材・丸太を運搬
・掛け声をかけながらにしん漁をする人びと ニシン漁 馬も活躍 にしんを仕分ける女性たち
・北千島に春の訪れ 雄大な自然
・東北・北陸・山陰・山陽・函館の港から、北洋漁業のため北進する人たちを見送る家族たち 出港風景
3.樺太・オホーツク~1934~PART1 Ⅲ
・北洋漁業の説明 北緯50度より北のオホーツク海 ベーリング海は漁獲量が豊富
・函館より800マイルの北千島に拠点を置くため作業を進める人たち 大工 造船
・漁獲した魚を冷凍保存するため氷を切り出す作業
・たら・タラ漁のため準備にかかる漁師たち
・北洋警備にあたる海軍の船が軍港を出港 船内の様子 北海特有の濃霧
・カムチャッカの名山・フロノツカヤ山などの山々には夏も雪が見える
・建て網漁の様子 漁師たちは勇ましく作業歌を歌っている
・流し網漁の船上 魚がかかるのを待って引き上げる
米国国立公文書館提供
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