島々に電気を! ~瀬戸内海1960年代~

〔見ればむかし〕
1960年代の瀬戸内海の島々。町では使い放題だった電気がまた引けていない島がたくさんあった。今なら瀬戸大橋でひとまたぎの備讃瀬戸。ここに集まる塩飽諸島が四国と電線で結ばれたのは昭和3 5~36年、そして鳴門から淡路島に電線が引かれたのも同じ年だった。工事に当たった住友電気工業株式会社の克明な記録映像が残されている。
海底ケープルを引いたり、空から電線を引いたりする作業が当時の最新の技術をみせてくれる。中でも圧巻は、嗚門から渦潮の上を、気球を連ねて電線を渡す場面だ。
このアイデアには驚かされる。「何か新しい方法はないか」つねに求めてやまない技術者魂を見る心地がする。また、海峡の上をヘリコプターを使って電線を延ばすのも当時の新しいやり方。いずれも夢と希望、仕事への自信に溢れた記録だ。
まさに日本が高度成長に向けてスタートしたばかりの時代。その時代の原動力となった人々の熱気にふれるタイムトラベルだ。
1.「鳴門海峡送電線」
(企画・製作:住友電気工業株式会社)
・1961年(昭和36)鳴門海峡 鳴門の渦潮 鳴門淡路連絡線架線工事 関西電力 鳴門海峡横断送電線 基礎工事
・鳴門淡路連絡線縦断図
・延線車
・気球を使用し、送電線を約1,700mの海峡を挟んだ対岸まで敷設
・外径9mmのメッセンジャワイヤ(重量約500kg)に、直径2.7mの気球を20m間隔に取り付け
・引き船で牽引、ワイヤを空中に浮かしながら延線
・気球を回収しながら、ワイヤを巻き取って横断
・ループ延線方式
2.「鳴門海峡送電線」続
・直径28ミリのワイヤが海を渡り、電線の延線が始まる
・工事の指令など
・送電線の架線工事
・測定
・鳴門岬
3.「塩飽の空と海に」
(制作:住友電気工業株式会社 電●事業本部)
・塩飽諸島に電線を引く 昭和34年(1959)~40年(1965)
・鉄筋 レジャー設備
・民家 自家発電
・離島振興政策 四国電力 海底ケーブル布設工事 架空送電線工事
・海底ケーブル埋設作業
・架空海上横断送電線
・ヘリコプター
・鉄塔
・本島の鉄塔
・電柱 電線
・神輿
資料協力:住友電気工業株式会社 植田修一
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