映像フルサトタンボウ~アスカ・ウジ・シガラキ~ V1R0222201757

ふるさと探訪~飛鳥・宇治・信楽~

撮影年月
1962年(昭和37年)~1968年(昭和43年)
コレクション(提供者)
映像タイムトラベル
撮影
発行
製作
ドキュメンタリー工房
配給
時間
46分10秒
米国国立公文書館オリジナル番号
館内限定公開 色彩有 音声有 貸出不可
内容

〔見ればむかし〕
 大阪の医師・岡宏さんが昭和35年ごろに撮影した飛鳥、宇治そして信楽の里。様々な面に古き良きものがまだ残り、見る者の心を和ませるタイムトラベルだ。
 まず「飛鳥」。40年前も今もほとんど変わらない景色がひろがる飛鳥路だ。最近こそ歴史を書き換えるような発見が続いて、にわかに活気づいているがこの当時は、のんびり徒歩で回る人の姿もちらほら、という程度。うぐいすやひばりの声も聞こえてきそうだ。古株の亀石も暖かそうな陽射しのもとでまどろんでいる。
 茶どころ宇治は、この当時のほうが賑わいを見せている。宇治川の清流、宇治橋は木製で、姫橋の欄干があった時代だ。今では橋の幅は2倍にもなり、コンクリート製で、この古くて小さな木の橋が懐かしく感じられる。
 茶摘みがまたいい。絣の着物を着た娘さんたちが健康そうな笑顔を見せてお茶を摘む。茶摘み歌が聞こえないのは残念だが、茶どころ宇治の気分は満喫できる。
 たぬきが出迎えてくれる信楽の里は、全編懐かしさに溢れている。山あいの登り窯や、所狭しと並べられた焼き物の数々。回りの山は豊かな陶土の山である。
 熟練の生み出す焼き物も量産品だが、たぬきだけではない信楽の顔にも出会う。古い信楽の無技巧の技巧、さびた枯淡の味わいをする。今日に甦らせる高橋楽斎翁だ。
 ブリュッセルでグランプリを獲得した翁の工房を訪ね一心に焼き物を取り組む姿に接する。現代の信楽焼と趣を異にする渋い作品の数々も見ものだ。この楽斎翁はもはや亡く、四代目の若い楽斎氏が後を継いでいる。

1.「飛鳥路の春」
昭和37年 岡宏制作
・橿原神宮 亀石 川原寺 東塔跡 橘寺 桜 飛鳥川 石舞台古墳 酒船石 飛鳥寺 飛鳥大仏 蘇我入鹿の首塚 剣池 

2.「お茶どころを訪ねて」
昭和38年 岡宏制作
・宇治橋 平等院鳳凰堂 阿弥陀堂 釣殿 扇の芝 万福寺 茶摘み 宇治唄 

3.「陶郷信楽」
昭和43年 岡宏制作
・大戸川 雲井 聖武天皇 紫香楽宮跡 登り窯 陶土採取場 窯元 成型 乾燥 絵付けと釉薬かけ 窯詰め 窯炊き 窯出し 第三代高橋楽斎 

資料協力:岡宏

原文