映像60sタウンジョウホウ~シネスコジダイ~ V1R0222201743

60sタウン情報~シネスコ時代~

撮影年月
1960年(昭和35年)~1969年(昭和44年)
コレクション(提供者)
映像タイムトラベル
撮影
発行
製作
ドキュメンタリー工房
配給
時間
46分10秒
米国国立公文書館オリジナル番号
館内限定公開 色彩有 音声有 貸出不可
内容

〔見ればむかし〕
 日本で初めてシネマスコープの映画が制作されたのは1957年(昭和32年)、東映の「鳳城の花嫁」だった。従来の画面の2.5倍という幅広の画面とそれに伴う音響の広がりで観客を魅了し、シネスコは時代の流行となった。
 時代はまた「戦後」から脱して経済の高度成長期に突入しており、日本中に「伸び行く」とか「躍進!」というフレーズが溢れていた。地方都市も盛んにPR展開をしており、そこで流行のシネスコのフィルムを集めて、この時代へのタイムトラベルをしてみる。
 まず「躍進 津市」。三重県の県庁所在地で、藤堂家35万石の城下町だ。この当時は、伊勢湾臨海工業地帯の開発が始められたばかり。長い海岸線が埋め立てられていく様子をシネスコならではの迫力で伝えている。
 次は「躍進する田原町」。愛知県渥美半島の中程にある三河田原は幕末の学者・南画家、渡辺華山の終焉の地。田原候の家老だったが、攘夷に反対したため幕府から睨まれ、この地に幽閉された。1841年自刃した家が今も残り、墓のある城宝寺も紹介している。ほかに、国の史跡指定になっている吉胡(よしご)貝塚も大規模なものだ。念仏踊りやかさぼこ祭りなども今では珍しい。
 最後の「伸び行く駒ヶ根市」はフィルムの前半が失われており、歴史や観光部分がない。商店街の紹介だけになっているのが惜しいが、他の地方と同じく、タウン情報としては面白い。人々の装いや交通事情、農機具の情報などに時代がよく現れているのだ。60年代の音楽ともあわせて楽しめる旅になっている。

1.「伊勢路を訪ねて躍進津市」
・津城趾 津音頭
・伊勢湾臨海工業地帯開発開始(昭和38~39年)
・消防署 市会議事堂 中央公民館 文化会館 市役所 
・角永清市長(昭和32~46在任)
・阿漕塚 雲津海岸 偕楽公園 貯水池 見当山 高田本山専修寺 
・名産 恵日山観音寺 節分 豆まき ボート 競艇 津市児童福祉施設 
・百五銀行 パーラーキッチンボウ 観音通り 家具のデパート宝屋 スーパーマツダ 紳士服 寝具 北村履物店 平治最中 平治煎餅 小袖屋 三重豊田サービス工場 トヨペットクラウン 大協石油 洋服のモリタ 岡田モーター 農機具 紀平商店 刀根菓子館 四薫詞最中 レストランフォーゲル スーパー西村食品 伊勢日産自動車 

2.「躍進する田原町」
(昭和40年)
・田原町役場 町議会 山田一美町長 田原城 
・渡辺崋山 城宝寺 田原城趾 郷土博物館 
・長仙寺 
・片浜海水浴場 
・蔵王山ドライブウェイ 展望台 売店 バンガロー 盆踊り 
・三河田原駅 渥美交通タクシー 渡辺機械工業 スーパーシロキヤ 長栄軒 丸中呉服店 ふじえ洋服店 小野田セメント 
・渥美農業高等学校 渥美病院 消防団 
・芦ヶ池 滝頭遊園地 田原ホテル 田原音頭 


3.「伸びゆく駒ヶ根市」
・赤穂信用金庫 パン屋上政ベーカリー 問屋小林治三郎商店 商工会議所 赤穂味噌(ヤマツル(株)) オートバイク増田屋商会 伊那菊六合社 割烹丸屋 橋本農機具店 駒ヶ根音頭

資料協力:田渕ミヨ 津市役所 田原町役場 駒ヶ根市役所
「躍進津市」昭和30年代~40年代(田渕宇一郎さん)
「躍進する田原町」
「伸び行く駒ヶ根市」

原文