映像ショウドノトウキョウ ~センゴノ3ネン~ V1R0222201662

焦土の東京 ~戦後の3年~

撮影年月
1945年(昭和20年)8月~1945年(昭和20年)12月
コレクション(提供者)
映像タイムトラベル
撮影
発行
製作
ドキュメンタリー工房
配給
時間
46分45秒
米国国立公文書館オリジナル番号
館内限定公開 色彩有 音声有 貸出不可
内容

日本が戦争に破れた昭和20年(1945)8月。のべl30回に及ぶアメリカ軍の空襲で東京は焼け野原となっていた。そんな東京を克明に撮影した記録フィルムである。
 銀座や新橋、日比谷といった繁華街が瓦礫と化し、もんぺ姿の女性や復員軍人たちが焼け跡をうろついている。これが東京だとは信じられない光景だ。しかし人々の表情は意外に明るく、焼け残った映画館に列を 作り、新聞売りスタンドに群がる。
 焦土の東京から次第に復興していく様子もよくわかる。当時を知るには、なつかしくも苦しかった思いでのシーンが続々登場するが、戦争を知らない世代にも是非見てほしい一編である。

1.タイトル

2.オープニング

3.昭和20年(1945)9月 東京・港区、中央区、蒲田周辺
終戦直後の東京。塀は残っているが、建物は破壊されて瓦礫が一面に広がる。
わかもと本社税務所
港区芝界隈
お寺の門。増上寺だろうか。その向こうには市電が走っている。
塀の向こうは焼けていて、木には葉がない。お墓がある。それを過ぎて、一面の瓦礫。瓦礫の中に所々バラック小屋が建っている。
市電の線路。
「東京 1945年9月17日 連合軍司令官マッカーサー」
マッカーサーが車から降りてGHQ本部へ入る。
「東京 9月27日 マッカーサーと天皇ヒロヒト」
天皇陛下が出てこられる。天皇の乗った車が出発。
銀座三越。日本劇場と朝日新聞社。都電。川沿いを走る都電。
森永乳業の荷車を牽く青年。芝浦配給所。
トラックや荷馬車が通る。
新橋駅付近。武装解除された日本軍兵士が歩いている。
昭和20年9月。日比谷映画劇場。劇場の前に人が集まっている。笑顔も見られる。「花婿太閤記」のポスター。
日本劇場の前に停車する都電。
「TOKYO ROMAN」と書かれたメモ帳を持ってカメラに写る少年。
銀座4丁目。服部時計店前で新聞を売る女性。
「明朗音楽大会」のポスター。音楽会は日比谷音楽堂で開かれた。
防空壕と防火用水槽。その向こうで街頭の絵描きがいる。絵を描く様子をじっくり見ている少年たち。
新聞が張り出されているところに人だかりが出来ている。
京浜急行 蒲田付近。電柱と木だけが立っている。空襲で破壊され、雑草が生えている。バスの車庫。電車の線路。
瓦礫や焼け残った建物の向こうに国会議事堂がうっすらと見える。

4.昭和20年 爆撃の被害、病院、防衛、再建の調査
爆撃による被害調査の映像。
破壊された軍需工場。煙突。その下は瓦礫。鉄筋コンクリートの破壊具合がわかる。ひしゃげた建物。
渋谷の日本赤十字病院。白衣を着た看護婦らしき人が出てくる。
個人の開業医。
東京帝国大学付属病院(東大病院)。トラックやリヤカーでで患者が運ばれている。
麻布区(現在の港区)の古川橋病院。院長の鈴木篤真(とくま)先生の診療の様子。入院患者の部屋。ベッドの隣で炊事をしている。看病する看護婦。
市民の防衛。
消防隊の訓練の様子。ポンプを積んだ荷車を運ぶ。防空壕に隠れる人々。防火用水とその隣にあるポンプ。
四谷付近。木造建築の家の再建の様子を撮影している。壁を作る職人、屋根を作る職人の仕事の様子。
桜ヶ丘女子学校の再建。女学生たちが木材を運ぶ。一方でボール遊びをする生徒もいる。
進駐軍のジープに乗る子供達。並んでいる女の子。赤ちゃんをおんぶしている子供もいる。
皇居前広場。皇居の門の前で進駐軍と腕を組んで歩く日本人女性。
GHQ本部が映る皇居前広場を歩く米兵たち。米兵と肩を組む日本人女性。談笑している。
昭和21年(1946)1月 大森のある家庭。
女の子たちが晴れ着の着物で羽根つきをしている。大人達はお茶会。

5.昭和21~23年 人々の生活の様子
神田駿河台。学生らしき青年達が歩いている。
上野公園内の科学博物館。見学の小学生たちが出てくる。
都電の停車場。
「板金工事請負」の看板を掲げる自宅兼仕事場だろうか。機械を動かし、仕事をする女性。
上野駅。
浅草六区興行街。映画館、劇場等が建ち並び、多くの人々が行き交う。
日本橋高島屋前。行商の女性だろうか、座って読み物を読んでいる。別の角では新聞を売る人。
昭和22年(1947)1月の足立区。米の供出。米俵を運び込み、重さを量り、米の検査。じゃがいもの配給。主婦たちが配給の列に並ぶ。じゃがいもを秤に乗せ、持参した袋に入れていく。配給通帳にチェックをする男性。
露天商。果物屋。すいかを買う女性。
商店街の魚屋。配給通帳に判子を押してもらっている。
うなぎの蒲焼き。これも米軍が撮影したいがために用意したものでは、と番組は推測している。うなぎを買いに来る人。うなぎを捌き、串に刺していく職人たち。
浅草の衣料品。服を買う婦人。着物や帯、洋服を見る人たち。浴衣を試着する子供。帽子屋。
昭和22年10月 銀座松屋のクリスマスセール。米兵たちがアクセサリーを見ている。ショウウィンドウのサンタクロースを子供に見せる米兵。サンタクロースのお面を付ける米兵。かるた、キューピー人形などのおもちゃ。着物を楽しそうに見る米兵。お土産に絹(シルク)は定番だった。アメリカに送る荷物をトラックに運び込む。
昭和23年(1948)2月 池袋の闇市取締り。
池袋有楽街の看板。萬盛堂薬局、シネマロサ、芳林堂書店の看板。
警察の手入れが入る店。警察に連行される店主。
昭和23年9月 食糧問題。市場に食糧が集められている。
東京近郊の農業の様子。農耕馬やつるべ井戸を使っている。
甘藷(さつまいも)品種比較試験地。沖縄100号という品種のさつまいもは美味しくないらしい。
農作業する人々の様子。


使用映像:「焼け跡シリーズ」 (米国国立公文書館提供)

原文