新日本ニュース第201号

1.単独講和か　完全講話か　国会質問戦
　昭和22年3月17日、マッカーサーの早期講話発言以来とだえていた講話論議が、この時期再燃した。冷戦下、日本を西側陣営につなぎとめるための米・英の外交戦だったが、11月8日、吉田首相は施政方針演説で無軍備による講話促進の考えを明らかにした。これに対し、鈴木茂三郎書記長が、全面講和か単独講和かを質問した。

2.三鷹事件　公判
　三鷹事件の第1回公判が11月4日、東京地方裁判所で開かれた。10人は電車転覆致死の共同正犯として、また2人は公判前の偽証罪として起訴された。

時の話題
3.絹代さんのあで姿　ホノルル（ハワイ国際興行提供）
　映画女優田中絹代さんは、2か月の予定で10月21日、羽田を出発渡米したが、ハワイで大歓迎を受けた。
4.お伊勢さま　はりきる（三重）
　伊勢神宮の宇治橋は4月から修理していたが、11月3日に渡りぞめが行われた。
5.腕相撲大会（群馬）
　11月9日、桐生市の呑龍院で力自慢が集まり、腕相撲大会が6年ぶりに開かれた。
6.スリル満点～全日本モーターサイクル選手権大会～（東京）
　日本小型自動車競走会主催で、戦後初の全日本モーターサイクル選手権大会が11月6日、川崎市新丸子の多摩川スピードウェイで開かれ、熱戦のあまりレーサー3人が重軽傷を負った。

7.湯川博士をめぐって（東京・京都・ニューヨーク）
　ノーベル賞の受賞が決まった時の人、湯川秀樹博士はコロンビア大学客員教授として、ニューヨークに滞在しているが、その近況と業績は国民の関心の的だった。

New Nippon news No.201