新日本ニュース第199号

1.第6回臨時国会はじまる
　第6回臨時国会は会期30日の予定で10月25日、開会された。ドッジ公使が帰米のため、補正予算案や税制改革案など主要法案の提出が会期後半とされたため、本格審議は始まらず、開会当日の朝日新聞社説は政府に対し、連合軍の指針に従うだけでなく、失業対策などに独自の政策を示すべきだと批判する一方、野党にも漫然と倒閣を叫ぶだけでなく、冷戦下の日本の将来・講話問題に備えよと提案している。

2.きらわれた都営住宅
　去る8月のキティ台風で浸水などの被害を受けた江東区南砂町の都営住宅の住民は、2か月後の現在も避難先で不自由な生活をしている。住宅難のおりから住民は早く「コンクリート堤防」の設置を望んでいる。

時の話題
3.コロナ観測所完成（乗鞍山頂）
　北アルプスの乗鞍摩利支天岳（のりくらまりしてんだけ）の山頂で7月25日から工事が進められていた東京天文台付属コロナ観測所がほとんど完成した。
4.マニラ行客車（川崎）
　輸入超過に悩む日本では産業界が徐々に立ち直り、10月19日には川崎港からマニラへ客車を輸出した。
5.完成近い高暮ダム（広島）
　江川の支流神野瀬川の中流に建設された発電用貯水池高暮（こうぼ）ダムは、昭和24年12月に9年の歳月を費し完成した重力式ダムで、完成近い工事現場を紹介する。

6.昭和新山と三松さん（北海道）
　昭和新山は昭和18年12月28日の地震に続いて隆起が起こり、昭和23年9月406.9メートルの山体を形成した。この山を昭和21年ごろ地元壮瞥村（そうべつむら）の郵便局長・三松正夫さんが買い取り、以後調査を進め文献にまとめて、ヨーロッパで開かれる国際学会で紹介されることになった。

7.シールズ対オール日本　第二回戦
　第一回線で惜敗したオール日本は10月27日、中日球場で満員の観衆を前に雨中の熱戦を繰り広げたが、オール日本投手陣の崩れで大敗した。

New Nippon news No.199