新日本ニュース第180号
1.危機去らず 国鉄ストのその後
6月9日、東神奈川車掌区がストに入ると、翌10日には中野・蒲田の車掌区、三鷹電車区がストに同調。東京駅では煙突に登ってスト反対を叫ぶ学生も現れ、首都圏が騒然となる中で、10日午後6時10分、京浜線赤羽行電車が人民電車と大書して発車するなどの事件が起こった。
2.漫画の頁 ビヤホールの巻
いよいよ生ビールの季節、統制もなくなって失業者専門の民自軒ビヤホールが開店したが、あわばかりで中身はちょっぴりしかない崑さんの政治漫画。
時の話題
3.“苦しい時の神頼み”
ドッジ・ラインによる均衡予算と強行微税による深刻な金詰まりで、失業者は増加し、生活水準か低下するなど社会不安をもたらした。こうした不景気の中の世相の一面を紹介している。
4.映画からエログロ追放
安上がりで観客の集まるエロ・グロ映画が氾濫し、非難の声が高まっていた。日本映画連合会はエロ・グロ・追放の世論にこたえて映画製作倫理規定を制定し、6月14日、東京ピカデリー劇場で映画倫理規定管理委員会の宣誓式を行った。
5.貨物列車 衝突(神奈川)
国鉄ストで騒然とした6月10日午後9時50分ころ、東海道線藤沢-大船の川名踏切で立ち往生していた進駐軍大型トレーラーに、下り43貨物列車が衝突し、トレーラーに乗っていた呉の英軍慰問団員ら17人が重軽傷を負った。
6.スポーツ
・慶應勝つ 早慶第一回戦 6月13日、神宮球場の東京六大学野球春季リーグ戦の早慶第1回戦は8対6で慶應が先勝した。
・古橋なお健在 三大学水上 6月14日、神宮プールの第14回日・立・明3大学対抗水上競技800メートル自由形で古橋選手は力泳し、昨年の記録には0秒6及ばなかったが、シーズンはじめとしては、好調なすべり出しだった。
New Nippon news No.180