新日本ニュース第174号
1.東京駅八重洲口 焼く
4月29日午前10時半、東京駅八重洲口待合室裏の新築中の食堂付近から出火、13メートルの強風にあおられ、本館食堂、待合室、売店、車掌区詰め所など約800坪が全半焼し、午前11時10分鎮火した。なお、八重洲口は23年11月に完成したばかりで、損害は約1億円に上がった。
2.憲法記念祭
新憲法が施行されて満2年を迎えた5月3日、皇居前広場では、五月晴れのもと両陛下をお迎えして記念式典が盛大に行われた。式典には、吉田首相はじめ各閣僚や議員、各界代表など5万人が参列した。
3.こどもの日(東京・名古屋)
5月5日のこどもの日を祝って、東京では子どもたち2.000人を乗せ、行き先を発表しない「おとぎ列車」が上野駅を出発、小田原へ向かった。また、名古屋の東山動物園ではインド象のマカニー、エルド両嬢が、インドのお面とカンカン帽をかぶり、園内を錬り歩いて子どもたちを喜ばせた。
4.スポーツ
・西沢選手 第十一号ホームラン
中日5-1東急 4月30日、後楽園球場で行われた東急対中日6回戦で、中日の3番西沢道夫選手は東急白木投手からレフトスタンドへ第11号のホームランを放ち、ホームラン争いのトップを独走している。なお、西沢選手はこのシーズン37本を打った、ホームラン王は46本の阪神藤村富美男選手だった。このフィルムで日映は初めてスポーツ・ニュースに高速度撮影を使用した。
・ヘルシンキ大会めざして
ローマで開かれているIOC(国際オリンピック組織委員会)総会は4月29日、日本とドイツのオリンピックへの参加を承認した。この結果、1952年の第15回オリンピック・ヘルシンキ大会への出場が決定的となった。戦争によって、国際社会から締め出されていたスポーツ界に、大きな朗報となって伝えられた。
5.一九四九年メーデー
働く者の祭典第20回メーデーは「自由・平和・独立」をスローガンに、全国各地で大会が開かれた。東京の中央会場皇居前広場には、ぐずつき気味の天気ながら50万人が参加した。弘前の農民デモ、大阪の水上デモ、それに福岡、名古屋、東京と各地のデモを紹介する。
New Nippon news No.174