新日本ニュース第172号
1.もめる社会党大会
4月14日から東京神田の中大講堂で開かれていた社会党大会は、分列コースをたどり始めたという声も出るほどもめたすえ、4月16日、委員会に片山哲市、書記長には左派の鈴木茂三郎氏を選出した。
時の話題
2.賑わう横浜
春の観光シーズンを迎え、ミナト横浜は米観光船プレジデント・ウィルソン号が4月15日午後入港、在米日系市民29人が日本の土を踏んだ。また近くでは貿易博覧会が開かれており、ミナト横浜はにぎわいをみせている。為替レートが4月25日1ドル360円と決定され、本格的な貿易拡大に期待が高まっていた。
3.皇居内に貝塚
4月11日から皇居内旧本丸の防空ごう跡で、東大人類学教室の教授・学生たちの手により、貝塚の発掘調査が進められた。4月13日は両陛下が、15日には皇太子殿下もご見学になった。
4.西の端 男女群島(長崎)
日本の最先端に位置する男女群馬は男島(面積2.7平方キロ)、女島(面積1.3平方キロ)と、3つの小島と岩礁群からなっている。近海は豊富な漁場で、このほど長崎水産試験場が漁場開拓調査を行った。
5.あざらしの生け捕り(北海道)
網走海岸に流氷に乗ってあざらしがやってきた。地元の人が流氷に乗り、あざらしの子を捕まえる模様を紹介する。
6.ちいちゃんの運転手(東京)
子どもたちに人気のある上野動物園のおさるの電車は、今までのように運転手はちいちゃん1匹では忙しいので、新たに2匹の子ざるが練習を始めた。
お猿電車
7.予算案通過す
昭和24年度予算案は、4月16日の衆議院本会議に緊急上程され、賛成多数で可決され、ただちに参院へ送付された。
8.ひびく主食の値上げ
4月14日から米がこれまでの10KG357円から405円に値上げとなったため、主婦たちは米の配給所へ掛け売りを認めるよう交渉している。(注:東京都勤労者家計支出24年3月収入1万2.286円、支出1万4.893円うち飲食費8.125円差し引き不足2.607円)
9.“一ノ関を救え”
一昨年、昨年と2年続けて大水害に見舞われた岩手県一関市の復旧は遅々として進まず、高台へ引っ越しする家もあり、水害の恐怖は続いている。こうした中で4月16日、磐井川堤防工事促進の市民大会が開かれた。
New Nippon news No.172