新日本ニュース第169号
1.四月の声
大阪城は、昭和20年9月29日から昭和23年8月25日まで連合軍に接収されていたが、4月1日から3日間大阪市制60周年を記念して天守閣が一般公開されていた(正式に一般公開されたのは、この年7月20日からになっている)。次いで上野動物園のにぎわいを紹介する。
2.考査委員会設置で大もめ
東西冷戦の激化に対応し、アメリカで強化されつつあった非米活動委員会にならい、日本でも不当財産委員会を改組し、非日委員会を構成する動きが活発になっていた。これが考査特別委員会の設置となり、3月28日衆議院本会議で討論が行われ、翌29日設置が決まった。
時の話題
3.大型貨物船進水(兵庫)
鋼鉄船の建造が昭和22年許可されてから、復興金融公庫資金により公団・船主共有形式でいわゆる計画造船が開始され、第1次はD型、F型計23隻、第2次は23年6月からB、C、D、Fの四つの型合計28隻の貨物船が建造され、日本工業復興のかなめとなった。フィルムの陽光丸(4.800トン)は24年3月25日兵庫の播磨造船所で進水した第2次建造船である。(船主三光汽船)
4.歌う国家警察官
「国家警察の歌」の発表会が、3月9日、日比谷公会堂で行われた。民主警察への脱皮として、婦人警官の活躍や交通巡査のアメリカ化が目立った。
5.たまつきの妙技(東京)
ビリヤード・スリークッション全日本選手権大会は3月25日から東京・交洵社ホールで7年ぶりに開催された。
6.新潟で機雷爆発
3月30日午後5時ごろ、新潟県西頸城郡名立町で漂流機雷を沖へ流す作業中、突然爆発し、作業員と見物人が爆風で吹き飛ばされ63人が死亡、家屋100余戸が被害を受けた。
7.吉村隊事件 第2報
吉村隊長こと池田重善元憲兵曹長と元隊員たちが3月28日対決したが、結果は水かけ論に終始した。一方、自由人権協会で元隊員らを呼んで事件の真相究明に乗り出した。
New Nippon news No.169