映像シンニホンニュースダイ165ゴウ V1H3014201591

新日本ニュース第165号

撮影年月
1949年(昭和24年)3月~1949年(昭和24年)3月
コレクション(提供者)
日本ニュース
撮影
発行
製作
株式会社日本映画社
配給
東宝株式会社
時間
7分55秒
米国国立公文書館オリジナル番号
館内限定公開 色彩無 音声有 貸出不可
内容

1.春が来た
 山国では、つららや小川の雪が溶け始め、街でも靴みがき少年の声が明るく弾んでいる。
2.賃金をめぐって(大阪・東京)
 私鉄スト 阪急スト(大阪) 官公労のスト禁止後、私鉄総連はストのできる大労組だったが、1月11日GHQの勧告があった後、地方別交渉に方針を変え、地域差賃金の有利な獲得に向け、闘争を続けていた。(資料『労働運動史』)
 賃金切り下げ始まる(東京) アメリカの経済援助に依存する「竹馬経済」を改め、日本経済の自立をめざす経済9原則は、個別企業の支払能力内の賃金を大原則としていた。インフレ抑制政策の実施により、産業界の金詰まりは深刻になり、給料の遅配や戦時中急増した機械工業などでは、人員整理による合理化が始まった。

時の話題
3.また焼けた国宝(愛媛)
 1月の法隆寺壁画焼失に続いて、今度から国宝松山城が焼けた。2月27日松山城本丸入口筒井やぐら付近から出火、天守閣、乾やぐらなど除いて筒井やぐらから筒井門が焼失した。火事の原因は城主の子孫と称する浮浪者のたき火の不始末とみられている。
4.こどもと陛下(東京)
 天皇・皇后両陛下は3月1日おそろいで東京大塚の浮浪児収容所においてなり、子どもたちを慰問された。続いて世光寮をご訪問、身寄りのない少女たちを激励された。
5.生花コンクール(東京)
 2月22日、上野青果市場主催で輸出向け生け花コンクールが開かれた。会場にはロバートソン英軍司令官夫人も見え、花屋さん自慢の生け花1.300点を観賞した。
6.客車をのせて(香川)
 列車に乗ったまま四国の高松と本州の宇野間を結ぶ鉄道連絡線が、2月28日運航を開始した。列車に乗ったまま連絡船に乗れるよう、さん橋の工事を急ぎ、2億円をかけ、8か月で完成したもの。

7.トピックの人
 500人でお祝い 末弘氏の還暦 今年62歳を迎えた中労委会長末弘厳太郎氏の還暦祝賀会が2月25日、労働・学界・政財界の人たち500人が集まって、東京丸ノ内工業クラブで盛大に開かれた。
 ソ連軍人 飛行機で脱出 沿海州から北海道へ 「昨年11月10日、ソ連の飛行士が飛行機で脱出、北海道利尻島に不時着、米軍当局の保護を求めた」と3月2日GHQから発表された。(朝日新聞 昭和24年3月3日)
 裸で健康 裸クラブの会長 デモンストレーション “裸で健康を”と裸クラブの及川さんがまだ膚寒い3月1日、日比谷を錬り歩いて道行く人たちにデモンストレーションを行った。
8.保護少年 集団脱走(東京)
 2月24日夕刻、東京杉並の東京少年観護所で収容中の少年が放火し、141人のうち84人が集団脱走した。この観護所の脱走事件はこの年に入って8回目だった。

原文

New Nippon news No.165