新日本ニュース第133号
1.夏まつり(京都・銚子)
夏まつりが年ごとに派手になった。7月17日の祇園祭と、21日に行われた銚子の大漁祭を伝える。
2.またも暴力事件 ―徳田氏襲わる―
徳田球一共産党書記長は、7月19日、佐賀市公会堂で演説中びん詰め手りゅう弾を投げつけられ、全身に38か所の傷を負った。犯人古賀は警察に自首した。
時の話題
3.エジプトからお米の初荷(横浜)
22年産米の供出は、3月にも割り当て量を超え、需給は順調だった。しかし、端境期の7月危機を回避するためエジプト米4万トンの輸入が許可された。
4.株の民主化(山梨・大阪)
証券民主化は22年12月から順調に進み、23年6月までに財閥系のいわゆる解放株の公開処理は2.300万株に達した。
5.天皇 変形菌を御研究(東京)
天皇陛下は7月20日、朝日新聞社で電子化学研究所の電子顕微鏡を御覧になり、ご自身で収集された変形菌を観察された。
6.果して帝銀犯人?
帝銀事件の捜査は、目撃者の証言や犯人が使用した松井博士の名刺などを手がかりに進めているが、7月17日の茨城のニセ医者が、別件逮捕された。この男は1週間後に犯人とは別人であることが判明した。
7.中大優勝 ―陸上インターカレッジ―
第17回日本学生陸上競技対抗選手権大会が、7月17・18日の両日、新潟市白山競技場で開かれ、中央大学が優勝した。
夏休みの政界から
8.西尾氏第一回公判
土建業者から50万円を受け取ったとして、政令違反に問われた西尾末広前副総理に対する第1回公判が、7月16日東京地裁で開かれ、西尾氏は無罪を主張した。なお、西尾氏は8月27日無罪の判決が言い渡された。
9.話題の人 犬養健・三木武夫・吉田茂
元民主党最高委員犬養健氏ら5氏が、7月20日、追放を解除された。一方、第2回国会終了後、国民協同三木武夫委員長が中道政治を目ざして、中央政治連盟の構想を提唱したり、7月21日には第1党の民主自由党吉田茂総裁 が保守合同を発表するなど、戦後3台の政党内閣では離合集散が激しかった。
10.社会党青年部大会
保守合同の気運とは逆に、社会党は左右両派の対立が深まりつつあった。7月17日、神田の明大講堂で開かれた社会党青年部第3回全国大会では、黒田寿夫、岡田春夫氏らの除名処分撤回を求める意見が強かった。
New Nippon news No.133