新日本ニュース第120号
1.全審理終る 東京裁判
4月16日、416回目の公判を迎えた東京裁判は、ワシリエフソ連代表検事がソ連部門についての最終論告、タベナー米検事が弁護側への反論を行って結審し、後は判決を待つばかりとなった。
2.六大学リーグ戦始る 早法第一回戦
春の東京6大学野球が4月18日、神宮球場で開幕、早―法、慶―立の各1回戦が行われた。早―法戦は5-5で引き分け、慶―立戦は4-5で立教が勝った。
時の話題
3.ついに解決 全官公庁スト
3月29日、GHQの指令でスト中止となった全官公争議は、双方の主張を生かした妥結案が成立、4月16日、午後9時、政府と組合側の最後の正式交渉が行われ、覚書に仮調印した。
4.初めて出来た国産タイプ
23年は、2月16日内閣から当用漢字表が公表され、ことばをやさしく美しくする運動が高まった年である。これは、ウッド・ベイカー社が日本で作ったタイプライターの宣伝。英文タイプライター
5.聖体行進
横須賀 カトリック教徒
6.長崎のたこ揚げ
長崎の三大行事の一つ、はたあげ(たこあげ)が4月18日行われた。このはたあげは200メートルから300メートルの上空で、はたとはたがかけ合い、切り合う長崎独特のもので、長崎っ子を熱狂させる春の風物詩の
一つで、慶長年間以来の歴史を持っている。
7.北海の監視船
北海道に春を告げるにしん漁は、3月1日に解禁となり、浜は活気に満ちた。春はまだ早い、北海道のにしん漁監視船は、ヤミに流されるにしんの取締りだった。海流の関係からにしん漁は、昭和29年を最後に、北海道の
沿岸から姿を消した。ヤミ船 漁業
8.にらみ合い 東宝争議
共産勢力の排除をめざし東宝は4月8日、日映演東宝撮影所支部(第1組合)に対し、第1次首切り(270人)の通告をした。これに対し組合は4月14日衆参両院に代表を送り陳情し、平和解決を望んで撮影を続行した。
9.カメラ探訪 虫なおしお助け爺さん
患者が日に100人、月収数十万と言われる千葉県市川市のお助けじいさんこと佐竹仙蔵が、4月15日、マッサージ、はりなどの営業取締規則違反で検挙された。じいさんは「一回でぴったり」とは言ったが、「直る」とは言っていないなどと陳述した。
New Nippon news No.120