新日本ニュース第118号

1.花だより
　「雨の多かった3月にひきかえ、花の4月は上々の好天気」と、朝日新聞4月1日に花だよりが載った。宮崎の花見、宇治山田での集団見合い、上野の風情を記録している。
2.農地改革はどうなっている
　農地改革は、22年3月30日から23年12月31日まで10回んお買収日を定めて行われたが、地主の抵抗も激しく、東京軍政部が3月20日、小作人は脅しに恐れず、土地買い取りを急げと新聞を通じ励ますほどだった。

時の話題
3.重光、木戸の弁論終る　―東京裁判―
　最終弁論23日目の4月1日、ファーネス弁護人は「重光が第一次上海事変、東京湾のミズーリ艦上などで停戦に関する署名をしている」と弁護した。
4.米国陸軍記念日
　第12回アメリカ陸軍記念日の4月6日、閲兵式が二重橋前で行われ、米極東軍参謀長ミューラー少将がマッカーサー元帥のメッセージを朗読、次いで市中行進を行った。
5.復旧炉から最初の“湯”
　ドレーパー訪日使節団は、4月6日ワシントンで「極東の経済問題を解決るため、日本の工業生産復興を急げ」と声明した。これは、日本鋼管川崎工場の生産再開を記録している。
6.日本映画祭はじまる
　23年の日本映画界は、経営者の追放・東宝の人員整理・俗悪映画のはんらんなど、激動の渦の中にあった。このニュースは過去の撮影機材・施設や東宝の「女の一生」の制作場面を紹介することで、日本映画復興への期待
　を呼びかけようとしている。なお、「女の一生」はこの年東宝争議解決後に封切られ、注目された作品である。

7.辛くも優勝　京都一商　～選抜高校野球～
　新制高校になってから第1回の、第20回選抜高校野球選手権大会は、4月1日、甲子園球場に16校200人の選手による入場式によって開幕した。米25師団チャールス・L・ムリンズ少将が始球式を行った。
8.すべて児童は愛護されねばならぬ 福祉法第一条
　児童福祉法が4月1日から実施されたが、浮浪児がまだ街にあふれていた。

New Nippon news No.118