新日本ニュース第117号
1.四月の声
23年春は占領政策の転換が急速に進んだ時期で、インフレの緩慢化と生産の復興が進んでいた。苦しい生活の中にも春の訪れを楽しむ画面がつづられている。
2.賀屋、荒木の弁論へ ―東京裁判―
最終弁論20日目の3月29日、マクマナス弁護人が荒木被告の弁護を続行、「荒木は陸相として満洲事変の終止を目的とした自衛行動の継続を自己の義務としていた」などと述べた。
時の話題
3.日英航空路第一便(岩国)
日英航空路が開設され、3月25日、第1号機が岩国に到着した。この航空路はイングランド南部のプールと岩国を結ぶもので、所要日数は7日だった。
4.アメリカからおくりもの(東京)
寄贈図書 三越
5.仁王さま 婿入り(浅草)
戦災で焼けた浅草観音の仁王様の二代目として、地元有志が埼玉県北足立郡戸塚村西福寺から高さ8尺の仁王さまを譲り受けて寄進し、仁王門が出来るまでの仮り宿の伝法院に3月28日納めた。
6.淀川にアシカ現わる(大阪)
北の海に住むアシカが淀川の長柄大橋付近に現われ、大騒ぎとなった。9時間もかかって引き上げられたアシカは身長5尺、体重70貫もあった。
7.警察のど自慢(東京)
3月31日午後1時から、日比谷公会堂で警視庁主催の“民主主義の集い”が開かれ、のど自慢コンクールや民謡、タップダンス、ノンキ節、漫才など二十数人の警官の芸達者が活躍した。
8.死傷四百名 満員電車追突
3月31日午前7時45分、近鉄奈良線の上六行き電車(2両連結)が花園駅を発車したところへ、上六行き電車(2両連結)がブレーキ故障のため追突、死者46人、重軽傷者200人を出した。
9.本塁打王は? 日本野球始まる
日本野球選手権大会は、4月4日後楽園球場で開幕。連合総司令部経済科学局長マーカット少将が始球式を行った。
New Nippon news No.117