新日本ニュース第110号
1.最高の断罪を! 東京裁判
弁護側の証拠提出を全部終えた東京裁判は、かつての日本の建国を祝う2月11日、キーナン首席検事が最終論告を行い、被告たちは「人類の知る最重刑」に値すると発言した。
2.みなさんの声 寿産院で生き残った赤ちゃんはどうしていますか(東京・松田ふみ)
戸塚署では第2の寿産院事件として淀橋参院主安井仲子、同院の医師吉田貞男の両人を2月10日、虚偽診断書作成行使容疑で逮捕した。昨年中の42人の死亡児に疑惑があり追及中である。フィルムは、このほか寿参院事件で生き残った赤ちゃんの近況も記録する。
3.出まわるか ペニシリン
あおかびから得られる抗生物質ペニシリンは、細菌性の病気を駆逐してしまうきっかけを作った科学文明のシンボルであった。欧米より4年遅れの昭和19年に始まった日本のペニシリン研究は、昭和21年10月テキサス大学のフォスター教授の来日で軌道に乗り、大量生産の可能なタンク培養も22年5月から始まっていたが、23年の春ごろには終戦直後1びん2円が50円にはね上っていた時期でもあった。(『ペニシリンとストレプトマイシン』梅沢浜夫著)
雪とあそぶ
4.1歳のスキーヤー(奥日光)
シーズンでにぎわう奥日光のスキー場に満1歳の坊やがストックをもって登場し、大人たちを驚かせた。猪谷千春少年選手の活躍に刺激された世相を伝える。
5.寒中相撲(富山)
富山県中部の上新川郡船峅村(昭和54年4月1日大沢野町に編入)では、村長さんの音頭とりで精神修養の寒中相撲が行われた。
6.片山内閣 総辞職
日本憲政史上初の社会党首班内閣・片山内閣は、補正予算案が2月5日衆議院予算委員会(鈴木茂三郎委員長)で否決されたため、2月10日、総辞職した。わずか8か月の短命内閣に終わらせる直接のきっかけとなった鈴木茂三郎氏ら社会党左派は、このあと独自の党派を形成することもなかった。フィルムは民主党芦田総裁をめぐる政治家の出入りとNHK街頭録音を記録したあと、清水崑の漫画で混乱する政局を伝える。
7.教育復興人民大会(大阪)
8.国鉄・全逓 値上げ反對
9.街頭録音(東京・銀座)
New Nippon news No.110