新日本ニュース第101号
1.厳寒を前に供米すすむ
22年産米は作柄もよく、さらにCHQの強い勧告もあって、政府は23年2月末までに完納を知事に通達していたが、お米の入荷は全国的に快調だった。農林省調査(23年3月16日現在)によると、22年産米の供出高総計は3.062万2千石で、割り当て高の3.055万石を上回った。
2.大山郁夫氏“山宣”の墓へ(京都)
大山郁夫氏(前労農党委員長)は12月9日、宇治川のほとりの山本宣治氏(生物学者・代議士)の墓にもうで、凶刃に倒れた同志をしのんだ。
3.最後通告を追及 東京裁判
嶋田部門は、12月4日、ブラナン弁護人の冒頭陳述で始まったが、8日には開戦時の海相嶋田繁太郎被告が証言台に立ち、対米英最後通告前後の経緯に関し、海軍を代表し弁明した。
時の話題
4.アンデパンダン美術展(東京)
出品自由で審査も授賞も行わない、わが国では初めての日本アンデパンダン展(日本美術会主催)が、12月9日から上野の東京都美術館で開かれた。
5.追いたてられた地下道住人(東京)
12月9日深夜から、上野駅地下道の浮浪者一斉収容が、上平都民生局長の指揮のもとに行われ、女性や子どもも混じる922人が収容された。
6.スポーツ 熱戦に終始 早明ラグビー 明19-15早
関東大学ラグビーの首位を争う早大対明大の試合は、12月7日午後2時から東京ラグビー場で行われ、熱戦の末、19対15で明大が早大を破った。
7.苦闘する炭坑
5月から12月まで、204日間にわたる新憲法下初めての第1回国会は、12月8日、片山内閣の命運をかけた、炭鉱国家管理法案が、大詰めの参議院本会議で成立し、9日閉幕した。総司令部と経済安定本部は、経済再建の成否をかけて石炭増産確保のため、11月下旬より約1か月にわたり、北海道と九州の炭鉱地帯に石炭増産調査団を派遣した。
New Nippon news No.101