新日本ニュース第91号
1.石炭国管案もめる
衆議院では9月30日石炭国家管理法案の自由討議が行われ、重要法案だけに活況を呈し傍聴席は超満員自由党植原悦二郎氏、民主党後藤悦治氏、共産党徳田球一氏交々起ち、それぞれ意見を述べた。
2.楽泉園の実状(群馬)
9月18日衆議院では国立粟生楽泉園でのハンセン病患者の取扱いに関し問題となり社会党武藤運十郎氏が恐るべき監禁室の状態を語り人権じうりんであると述べ、調査の為9月21日調査団が派遣され、1000名の気の毒な収
容者があ不自由な生活を送り而も職員の不正や強制労働や刑務所より苛酷な実状に驚き、患者達は人間としての生活を政府に要求した。
3.個人段階つづく(東京裁判)
9月24日審理は重臣の段階に入り、平沼被告の反証には平沼節子さんが初の婦人証人として出廷し26日廣田被告の反証では桑島元東亜局長が出廷した。
時の話題
4.スターも署名運動(東京)
入場税を15割にする政府案に反対するスター達が署名運動を行っている。
5.親分自首(静岡・東京)
85日間逃げ廻って9月30日伊東で自首した関根は犯罪行為ではないと心境を語る。
6.全日本選手権ボートレース(隅田川)
第25回のレースは9月28日東大対京大2000メーターレースは東大力漕して優勝した。
7.動物たちデモる(大阪)
9月25日大阪犬手前で家畜達はエサをくれと大デモンストレーションを行った。
8.関東大水害第三報 後のなやみ(足尾)
栃木県足尾銅山では唯一の動脈の鉄道線路が破壊され活動は全く停止し31000名の人達が孤立するに至り、炭鉱作業員達は線路の修理工事を開始、食糧も16里の山路を2日がかりで買出しに出かける等、必死に復旧に努力して
いる。
New Nippon news No.91