映像チュウニチニュースダイ353ゴウ V1H2520200641

中日ニュース第353号

撮影年月
1960年(昭和35年)10月
コレクション(提供者)
中日ニュース
撮影
発行
中日ニュース映画社
製作
中部日本新聞社 中部日本ニュース映画社
配給
時間
8分32秒
米国国立公文書館オリジナル番号
館内限定公開 色彩無 音声有 貸出不可
内容

大洋初の王座へ 日本シリーズ(東京)
  破竹の三連勝を続ける大洋に対し土壇場に追いつめられた大毎最後の反撃を期待する日本シリーズ第四戦は十月十五日後楽園球場で行なわれました。
  〇対〇の均衡が続く五回表裏の明暗、先ず大洋は渡辺、近藤昭仁のねばり強さは小野をはげしく攻めつけ先制の得点を上げたのに対し、ミサイル打線をほこる大毎は島田、秋山の好リレーに軽くいなされ大黒柱山内もバッ
 ターボックスでしばし立往生。結局この差は一点の差で又も勝利の女神は大洋へ、かくして今シーズン智将三原を迎えた大洋は三原監督の元にチームプレーに専心、前年のセ・リーグテールエンドからリーグ優勝、そして日本
 選手権獲得と文字通り三段跳びで優勝をなし遂げたのです。
政治テロへの怒り
 浅沼委員長をテロによって奪われ、悲憤にくれる社会党の臨時大会で享子夫人は「浅沼の屍をのりこえ総選挙で大勝をはくし、浅沼の仏前に報告して下さい」と訴えました。
 翌十六日、赤旗に包まれた棺は、同志たちの肩にかつがれて党本部を出発。火葬場への道筋には、多勢の人波がつづき、大衆政治家ヌマさんにふさわしい野辺の送りでした。
 こうした中で、一部の右翼団体は山口の救援対策本部を設け、犯人を憂国の士とたたえている有様、山口に思想教育をほどこした赤尾氏は「当然のことをしたまでだ」と言っています。
 しかし、庶民に愛され親しまれたヌマさんはテロに倒れたといえども、庶民の胸の中に生きてゆくことでしょう。
カメラルポ
悩める八十八年目 鉄道記念日に寄せて
  我が国に鉄道が敷かれて今年で八十八年になります。
  十月十四日の鉄道記念日を祝って東京ではアジア鉄道会議がひらかれています。
  然しこうした華やかな反面、国鉄は年間五〇〇億円の赤字をかかえているのです。お座敷列車を走らせ民間委託駅を造ったりして外にサービス、うちに合理化と赤字の解消に悩んでいますが、その裏では、赤字の出る政治線
 が新設されるという有様です。
  今日も国鉄本社には地方からの陳情団が押寄せていますが、政治線の赤字が、とんだところにシワ寄せられないよう望みたいものです。

原文

Chunichi news No.353