映像チュウニチニュースダイ350ゴウ V1H2520200638

中日ニュース第350号

撮影年月
1960年(昭和35年)9月
コレクション(提供者)
中日ニュース
撮影
発行
中日ニュース映画社
製作
中部日本新聞社 中部日本ニュース映画社
配給
時間
8分13秒
米国国立公文書館オリジナル番号
館内限定公開 色彩無 音声有 貸出不可
内容

アメリカの皇太子ご夫妻(東京・ハワイ・サンフランシスコ)
 日米修好百年を記念して、皇太子ご夫妻は九月二十二日、十六日間のアメリカ訪問の旅へ出発しました。
 二十三日ハワイに到着されたご夫妻は、大歓迎をうけました。
 そして、二十五日には、サンフランシスコ空港に着かれ、ここでも大歓迎をうけました。
 とくに美智子妃殿下は、人気のまと。こうしてご夫妻は楽しい親善旅行をしています。
銃撃で遺体収容 谷川遭難
 九月十九日、谷川岳一ノ倉沢のついたて岩で発見された横浜市かたつむり山岳会員の宙づり遺体収容のため自衛隊の出動を求めるという山岳史上初の非常措置が講ぜられました。
 相馬が原部隊腕ききの射手が四時間にわたって悲しみの射撃を行ない、遺体をつり下げていたナイロンザイルを切断したのです。
 三百米下の岩場へもんどりうって落ちた遺体、そして悲しみ打ちひしがれる遺族たち。冬山シーズンを前に岳人たちへの尊い教訓にしたいものです。
あれから一年 伊勢湾台風災害地
 悪夢のようなあの日から早や一年、泥海のかなたへ消えた人々の合同慰霊祭が九月二十六日名古屋市内各地でしめやかに行なわれました。
 泥水との苦しい斗いを続けた一四〇万に及ぶ被災者にとってこの日がどんな言葉で表わせるか。
 当時の悲しい体験をのり越えて強く生き抜いた中学生の高羽少年又一瞬のうちに五十人の生命をのんだ鍋田干拓地今後五十年は不毛といわれたこの土地に一年目の今日、再起を目指す人々が次々と帰って来ています。
 しかしこの明るいニュースとは反対に入植一年半で夫を失い乳幼児をかかえ悲惨な一年を過して来た人もあるのです。
 又岐阜県内では昨年に引き続き再度水の恐怖にさらされた人もあり、天災とはいえ度重なる不運になすすべもなく、ただ再起に追われている人たちもあります。
 この様に一年たった今日未だ伊勢湾台風のツメアトは数多くの話題を投げかけているのです。

原文

Chunichi news No.350