中日ニュース第347号
日本の群像
“白ナンバー”めざして
自動車よりも歩いた方が速いという今日この頃。何はともあれ、人命だけは守ろうとこの秋から道路交通法が改正されることになりましたが、とたんに、自動車学校は大繁昌です。
午前五時、一番電車が到着すると脱兎の如く教習所へ駈け出します。急げや急げ、教習所に着いたものの、すでに、徹夜組の長蛇の列です。先着順六〇〇名様に整理券がくばられ、後は残念ながらあぶれる人まで出て来ま
す。
かくて、十時間がかりの奮斗の末、いよいよ発車オーライ。あんよは上手とよちよち運転のお嬢さんに指導員も楽ではありません。
こうして、試験場へ一日五千人が押しかけます。それにつけ込むのが受験生相手の商売。
押し合いへし合いする試験場は、連日マスプロでテストが続けられます。手足を動かす適正検査のテストは軽く合格するものの、ごまかしのきかない目のテストには相当落ちる人が出て来ます。そこへ登場するのがメガネ屋
さん。このメガネで合格間違いないと、自家用車で試験場へ送る手まわしのよさです。こうして、一週間九千人が免許証の交付を受けるすさまじさです。
こうした中で、三枚目なのは交通整理のおまわりさん。道の広くならない限り自動車騒動はおさまりそうもありません。
ローマオリンピック特集 第二報
史上最大と言われる第十七回ローマ・オリンピックは陸上競技の開幕とともに、大会気分も、もり上っています。
ヤリ投げを筆頭に、女子陸上界に君臨するソ連チーム、そして男子の王座はアメリカと、世界の陸上界を二分する東西両陣営の激戦は、まさに力の祭典をいかんなく発揮しました。
一方、日米豪の三強豪がデットシートを展開した水泳競技。飛板飛び込み決勝で山野は七位、ついで大崎は二百メートル平泳決勝でアメリカのムルキンにワンストロークの差で金メダルを逸し惜しくも二位でした。
日本のホープ山中は、四百米自由型で二位に入勝、また田中聡子さんは、百米背泳で三位を獲得して、前畑選手以来二十四年ぶりに女子水泳陣の気をはきました。
Chunichi news No.347