中日ニュース第343号
涼を求めて(北海道・神奈川・長野)
土用波が訪れるというのに、海は相変わらずの賑いを見せています。こうした中で、鎌倉では今年も名物のミス・カーニバルコンテストが開かれました。晴れの栄冠は十八才の早川妙さんの頭上に輝きました。
ここ函館山を背にした立待岬の突端ではスリルと涼味あふれる豪快なダイビング。まさにカッパ天国のようです。
お隣の津軽海峡では“動く海底の研究室”と呼ばれる“くろしお号”が初の海底調査を始めました。やがて百米、暗闇の海底を九つのライトがあざやかに描き出しています。
一方、こちらは木曽の御岳山。六根精浄を唱えながら白装束に金剛杖の信者が後を断ちません。やがて山頂をめざす頃、気温も下って摂氏六度から九度。夏なお涼しい別天地です。
原爆十五周年
ヒロシマに祈る(東京・広島)
広島・長崎と原爆が投下されてから十五年。
“過ちは二度と繰り返しません”と立ち上った東京杉並のお母さんたちの平和を願う素朴な運動も昨年の嵐の中の世界大会から、今年は戦う世界大会と銘打ち、アメリカ、ソビエトをはじめとする世界二十八ヵ国の代表をは
じめ、日本全国から凡そ一万人の代表を集めて、広島記念日の八月六日、東京で第六回原水爆禁止世界大会が開かれました。
一方被災地広島では、この日皇太子さまを迎えて盛大に記念式典が行なわれ、十五年前の悲しみを再びかみしめ、平和への祈りを捧げました。
又皇太子さまは式典出席後、原爆病院や似島(にのしま)の原爆孤児収容所を訪問され暖い励ましの言葉を贈りました。
そして長崎記念日にあたる九日の大会最終日、原水爆禁止、軍備全廃そして平和共存への道を切り開く斗う世界大会の意義をアッピール、激動する世界の潮の中で政治斗争を掲げた原水爆禁止運動は菊の道を歩むことになっ たようです。
Chunichi news No.343