中日ニュース第330号
ボート五輪代表きまる(埼玉)
ローマオリンピックに出場するエイト・フォアの両クルーをきめる代表決定レガッタは五月七日・八日の二日間、埼玉県戸田橋のオリンピック・コースで行われました。
注目のエイト決勝では準決勝で日本の公式レースははじめての五分台の好タイムをマークした東北大に東大・慶大の三クルーで争われ予想通り、力・技ともに優る東北大クルーが科学的トレーニングの成果をみせて初の代表権をにぎり、フォアーには大激戦の末東大が優勝、オリンピック二度目の出場をかざりました。
放火で火薬庫爆発(神奈川)
五月七日未明、横須賀氏前田銃砲店の火薬庫が爆発、二千戸の被害家屋と、三百名近い負傷者を出す惨事になりました。
原因は爆発以来行方不明になった、火薬庫管理人の放火とみられています。雨と泥にまみれる事故現場では、恐怖もさめやらぬおももちの被害者たちが、ぼうぜんと立ちつくしていました。住宅地での爆発物扱いにはもっと厳重な制限をと望まれています。
山の都“カトマンズ”(ネパール)
ここはネパールの首都カトマンズ。人口僅かに十一万、ヒマラヤの山々に囲まれた静かな“山の都”です。
カトマンズは、ネパール語で、「一本の木から作られた寺」という意味、それだけに、仏教文化がいたる所に見られます。
一方、市内の目抜通りに目を転ずれば、露天商が立ち並び、いとものどかな商い風景。また市街中心部の広場では、毎日朝市が立ち、古代のようなハカリが、旅行者のドギモを抜かします。
今日も日本から「全日本ヒマラヤ遠征隊」が到着。こうしてカトマンズは、雪男の話題の折から、ヒマラヤ登頂の兵タン基地として今後もアルピニストの往来を誘うことでしょう。
日本の群像
こども歌舞伎(岐阜)
木曽路と美濃路と分れる、ここ岐阜県垂井町は宿場町の古い名残りをとどめています。ここには、可愛いいこども歌舞伎が江戸時代から行なわれています。
役者には八才から十一才の子供が選ばれ、いよいよお祭の当日。支度部屋でお化粧と着付けが、はじまり、水もしたたるお姫様が誕生します。
こうして、はなやかに勢揃いした豆役者たちは表通りをパレードして八重垣神社へ。
三台並んだ山車の上で忠臣蔵、一力茶屋で由良之助がお軽を身うけする七段目の名舞台です。歌右衛門顔まけの名演技は当年とって九才のお軽さんです。
境内せましと押すな押すなの大変な人気でした。
Chunichi news No.330