中日ニュース第315号
ソ連、軍縮を提案
フルシチョフソ連首相は、去る十四日、最高幹部会議で再度軍縮を提案、ミサイル兵器の著しい進歩を理由に、兵力百二十万の削除を約束、東西首脳会談を前に、世界の雪解けへ大きな拍手で迎えられています。
スポーツ
氷の祭典おわる(長野)第十五回多季国体
一月廿一日から四日間、長野県松本市郊外美鈴湖で、第十五回冬季国体スケート競技会が、参加廿都道府県代表、千七百余人を集めて開かれました。
スピード総合では選手層の厚い長野県が断然強く、一般一万米で松本が日本最高記録をマークするなど、ベテランの活躍が目立ち、高校で著しい台頭をみせた、北海道を押え八連勝をかざりました。
アイス・ホッケーでは、一般高校とも体力、技術抜群の北海道が優勝、かくて天皇杯は北海道、皇后杯東京がそれぞれ獲得、幕を閉じたのです。
大相撲初場所(東京)
初場所の人気をさらったハイ・ティーン力士大鵬、その名のように、連日土俵上に大きく羽搏き相撲ファンを湧せました。
千秋楽、大鵬は関脇北葉山と対戦、惜しくも破れましたが、十二勝三敗。新入幕十一連勝という記録を作り、みごと敢闘賞をかくとくしました。
また、念願の五〇〇勝はのがしたものの十四勝一敗という輝かしい星をあげ十度目の優勝をなしとげた栃錦は相撲史上に残る名横綱ぶりを発揮しました。
批准国会を前に(ワシントン・東京)新安保調印なる
新しい安保条約は、一月十九日ホワイトハウス東の間で行われました。奇しくも百年前、幕府の全権が安政の条約を結んだ同じ部屋で一世一代の大舞台を演じた岸さんは、三選表明など批准国会乗切りへなかなかの強気です。
意外な評判に喜んだ自民党では、全権団を迎える羽田空港に一万二千人の出迎えを動員。行きと違って、日の丸の旗に埋る空港に降りた岸さんは、帰国後初の記者会見でも引退せずと大変な鼻息ですが、河野氏らは無気味な沈黙を守ったまま、まさに嵐の前の静けさです。
調印はすんだものの岸さんにとってはこれからが大変です。
ところが同じ二十四日、西尾新党は民主社会党として新発足しました。西尾さんは五年後には政権をとると大はりきりです。
本家の社会党は残留右派が役員総辞職を要求してテンヤワンワ。それでもゆるんだタカをしめなおして安保反対体制をもりたてようと懸命です。
新安保条約の批准をめぐって与野党の激突が予想される体会明け国会もこうしていろいろな話題もはらんでいるようです。
Chunichi news No.315