映像チュウニチニュースダイ295ゴウ V1H2520200590

中日ニュース第295号

撮影年月
1959年(昭和34年)9月
コレクション(提供者)
中日ニュース
撮影
発行
中日ニュース映画社
製作
東京中日新聞 中日ニュース映画社
配給
時間
8分27秒
米国国立公文書館オリジナル番号
館内限定公開 色彩無 音声有 貸出不可
内容

豊作祝う“お山参詣“(青森)
  ここは津軽の岩木神社では、五年つづきの豊作を祝う秋祭が盛大にくりひろげられました。秋風になびく御幣や、手に手に、実りの収穫を持つ農家の人たちのパレードが黄金の稲田をいろどりました。明るい北国の豊年祭
 です。
週間話題
共存へ首脳外交(東京・ロンドン)
  西欧歴訪のアイゼンハワーアメリカ大統領はこの程イギリスを訪問、マクミラン首相と会い、来るべき米ソ首脳会談にそなえて、意見の一致を見たと言われています。
  一方周恩来、首相の招きで中共を訪問することになった石橋前首相、一行十一人は九月七日羽田を出発、毛沢東、劉少奇ら中共要人と会うことになっていますが、東と西の首脳会談による歩み寄りは、共存へ大きな期待が寄
 せられています。
秋の攻勢“基地と勤評”(東京・茨城)
  自衛隊航空基地の土地収用をめぐって訴えまでおこした茨城県小川町で九月五日決起大会がひらかれました。
  こうして百里基地は具体的な利害をめぐり新しいケースとして法廷で争うことになりました。
  こうしたなかで、伊達判決に対する砂川事件の上告審が九月七日開かれ、違憲をめぐる基地問題も潔く大詰めを迎えようとしています。
  一方二年目の秋場所を迎えた勤務評定騒動実施をめぐって、文部省・日教組ともに高姿勢で、対立は一層深刻になりました。
  九月八日全国一斉に行われた日教組の勤評反対統一行動デーには東京を中心に教育委員をカンヅメにしての激しい集団交渉が行われました。話合いあゆみ寄る機会もないまますすめられている今年の勤評実施も荒れもようで  す。
カメラ・ルポ
国境の島(対馬)
  博多から一三〇キロ、朝鮮海峡に浮ぶ対馬は、問題の李ラインまで僅か三キロの近さである。
  だから、密航・密輸の拠点となり、海上保安部では、密航の取締りや、日本漁船の保護に不眠不休の活動をつづけている。
  最近、厳原港に入ってくる貿易船は連日五十隻にも及び、日本側では一応、貿易船として扱うようになった。だから、厳原の町には日韓商社が二十軒あまりも軒をつらね、貿易ブームは今年になって、六億円の取引高を記録 した。
  スクラップかてんぐさを積んできた韓国船は、その見返りに化粧品や雑貨を積んで帰る。若し韓国警備艇にみつかれば、船ぐるみ没収されてします。オール・オブ・ナッシングの密貿易は、李ラインが生んだ皮肉な落し子と
 言えるだろう。日本漁船の捕獲・密貿易船の往来、そして時折出没する韓国海賊船と、李ライン海域は、相変わらず賑やかだ。

原文

Chunichi news No.295